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2004 年度 実績報告書

異学年学習による総合学習における子どもの相互行為と教師集団の意識変化

研究課題

研究課題/領域番号 16530573
研究機関上越教育大学

研究代表者

西川 純  上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (80218130)

キーワード異学年学習 / 総合学習 / 教師の変容
研究概要

3年間の研究の初年度として、三つの方向で異学年学習を進めた。第一は、総合学習における異学年である。特に、異学年集団が学年構成と異学年関係を調査した。その結果、同学年同士の集団では、会話が成立しないケースが多く見られた。2学年で構成された異学年集団では「教え-教えられる」という関係が固定され、上級生の指示を下級生が従うという形になりやすかった。3学年以上で構成されると、全ての学年の発言量が増加し、また、多種多様な役割を担うことが明らかになった。そのような学習者の変容を見ることによって、教師の発言が変化することが明らかになった。
次に分析したのは、教師間の異学年学習である。従来は少人数学習で多用されているティームティーチングを教師教育の場として捉え直した。一方の教師が年長の教師を主導する形式で行った。その結果、口頭で議論しても教師の行動の変容は見られなかった。さらに、一方の教師が実際に授業を行い、見せても変容が見られなかった。しかし、その後、他方の教師が実際に授業を行うことによって変容が見られた。「言って見せ、やってみせ、やらせてみせて」の3段階が教師の変容に必要であることを明らかにした。
次に分析したのは、大学研究室における異学年である。30歳代後半の中堅教師と20歳の学部学生がゼミ活動を通して学び合う姿を分析した。その結果、教師の発言が多いときは、学び合いが成立しないことが明らかになった。また、教師の発言が少なくても、年長者の発言が多いと、若年者の発言は少なかった。しかし、年長者の発言が少なくなると、若年者の発言が増加した。この増加の現員は、年長者が若年者の有能性に気づき、その発言に興味を持つためであることが明らかになった。
上記の分析について、複数の学会で口頭発表である。次年度以降に、学会誌、書籍で成果公開を予定している。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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