本研究では、次の諸点を研究目的としている。 ・時事問題学習にかかわる先行研究やさまざまな言説を考察することを通して、社会系教科における時事問題学習の単元開発に関する方略の構築を試みる。 ・難民、平和・紛争、国際協力に関して、日本の中学校・高等学校における社会系教科の授業実践事例を収集して調査分析し、考察することを通して、時事問題学習の単元開発の課題や問題点を明らかにする。 ・難民、平和・紛争、国際協力に関して、外国の、特にイギリスの時事問題学習の単元化・教材化に関する事例を調査分析、考察することを通して、時事問題学習の単元開発への示唆を得る。 ・難民、平和・紛争、国際協力に関して、中学校・高等学校における時事問題学習の単元を開発し、実証実験を行ない、その成果を生かし、授業実践の現場に提案する。 このうち、初年度においては、 ・時事問題学習に関する単元化・教材化の方略構築 ・現行及び外国の時事問題に関する学習単元や教材開発の調査・分析 ・難民、平和・紛争、国際協力に関する時事問題学習の単元化・教材化のモデル案開発 の各研究分野において、主として、研究環境を整備し、資料を収集し、研究の打ち合わせに努めた。なお、次年度は、現職教員を研究協力者として位置づけ、具体的な単元の開発をめざしたい。
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