研究概要 |
本研究では、異世代交流を伴いつつ衣食住についての生活活動についての学習を進める中で、子ども達のみならず高齢者が学ぶものについて明らかにすることを目的としている。平成16年度については、10,11月にO小学校料理クラブの活動において、O学区地区社会福祉協議会のメンバー(60〜70才代)と大学生が参加して、「おやつ」をテーマとした交流・学習を行った。交流・学習は、各グループが小学生3名、高齢者1,2名、大学生1名からなるグループ単位の活動(計6班)で進めた。交流・学習の成果を把握するために採取した資料は、2回の交流・学習中のグループ毎の会話記録(テープ起こし)と、各々の交流・学習直後に書いてもらった参加者全員の感想文である。 高齢者は、班に2名いる場合の方が1名の場合より多く会話していた。高齢者同士の会話の内容として、子ども達を含めた交流会ということで、自分自身の子ども時代や息子・娘の子ども時代を振り返ったり、考えたりするものが少なくなかった。その中でお互いの人生を改めて知ったり、また、自分自身の人生の振り返りの機会にもなっているようだ。 子どもと高齢者の会話のやり取りは、一方が質問したことに他方が答えて終わってしまうという一方向的なパターンが少なくなかったが、交流・学習会後の子どもの感想には、高齢者の知恵や技に感心したり、新たに学んだことを家庭生活でも生かしてみたいというものが多かった。
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