研究概要 |
本年度の主な計画は,アンケートの作成とその実施であった。平成16年10月に来にした海外共同研究者であるカリフォルニア州立大学の徳博士と具体的な項目策定とその実施方法について検討した。項目の設定については,図工・美術科での「学力観」の検討以前に,教科を超えた「学力観」について日米に共通する概念の分析をする必要があろうという結論を得た。実施方法については,郵送する場合の外国での諸経費の扱いなどの問題もあり,米国では徳博士のホームページのサイトで,日本では藤江のサイトに試行的なフォームを載せていくことが確認された。 日米に共通する学力観の分析では,今次の学習指導要領改訂のキーワードである「能力」について,その対応語であるAbility, Capacity, Competencyなどの,米国の学術論文などでの用例を検討し,特にSkill, Knowledge, Competencyと「知識・技能・感性」などの関連を考察した。その成果の一部を,平成18年3月の第25回美術科教育学会全国大会(京都教育大学)において発表した。この「能力観」の分析をもとに,図工・美術科において養われる資質・能力について検討をしていく。 調査分析用のビデオ作成は,既に撮影した愛知教育大学,大阪教育大学の附属校に加えて筑波大学附属小学校などで許可を得て撮影をした。短時間に編集しても,なお,学力観が見えてくるように編集する作業に難航している。
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