研究概要 |
本研究は,児童生徒にとって,コンピュータ操作によるバーチャルな立体モデリングがどのようの活動であるのか,その表現の豊かさと興味深さを特定し,それぞれについて克服ないしは強調するための環境を明らかにし,指導法を提示することをねらいとしている。 本年度は,過去の研究課題から発展して,具体的開発教材を3D動画の制作に集中し,教育システムの雛形を兼ねた既存の実験用システムを増補し,データ収集・分析を行った。具体的には,以下のとおり。 ・既存のコンピュータシステムの能力の向上させる(3D動画制作用ソフトとチュートリアルソフトを同時に使用できるだけのメモリの増補,データ取得蓄積のためのネットワーク環境の整備,指導用プレゼンテーションシステムの改良を行った。 ・上記の環境を試行用のシステムとして,大学生を被験者として,表現活動をシュミレーションとして行い,基礎データを収集した。 ・3D動画制作において,教育的な観点から,獲得させるべき技能,体験させるべき試行錯誤,さらには省略すべき事項を若干ながら明らかにした。 ・当該教材による授業運営に必要な環境のバリエーションを提示した。 ・一般的に用いられる3D動画制作用の市販のソフトウエアのモデリング機能に対応するものとして,教育用のチュートリアルソフトウエアを開発するための基礎データを収集した。 尚,この内容は,千葉大学で開催される第27回美術科教育学会にて,3月27に,口頭発表する予定である。
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