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2004 年度 実績報告書

看護基礎教育における[がん看護学]教育のための方法と成果-研研結果導入モデルを用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 16530608
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山形県立保健医療大学

研究代表者

齋藤 亮子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部・看護学科, 助教授 (40276168)

研究分担者 山田 晧子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部・看護学科, 教授 (00261678)
井上 京子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部・看護学科, 助手 (70299791)
沼澤 さとみ  山形県立保健医療大学, 保健医療学部・看護学科, 助手 (80299792)
嶺岸 秀子  山形県立保健医療大学, 看護学部・看護学科, 助教授 (20258883)
諸田 直実  山形県立保健医療大学, 看護学部・看護学科, 講師 (20210205)
キーワードがん看護学 / 看護基礎教育 / がん患者イメージ / がん患者体験談 / 傾聴 / がん看護倫理
研究概要

平成15年度に行った公立看護系大学4年生(1期生)の成人看護学実習(慢性疾患患者の看護実習)で、学生が受持った患者の内、85%ががん患者であった。そして、その学生の多くが、がん看護の困難感を述べた。この状況から看護基礎教育において、がん看護学の授業の拡充の必要を痛感し、平成16年度は3年生(52名)の成人看護学の中に15時間1単位分(7コマと試験時間1時間)のがん看護学の時間を作り、研究結果導入モデルを用いて、授業内容を決定した。がんサーバイバーの体験談から学ぶ(2コマ)、がん看護の倫理(1)、がん治療に伴う苦痛への援助(1)、がん性疼痛のある患者の看護(1)がん患者の声を傾聴する技術(2)の授業を行った。これらの授業の成果を教育評価として、数的または質的に検討した。
研究1:学生が描くがん患者のイメージをSD法(semantic differential method)を用いて調査し、授業の前後でどう変化したかを比較した。その結果、有意な変化がみられた。授業前には患者に対し固着した考え方により、否定的なイメージを持っていたと考えられたが、授業後にはがん患者を多面的に理解し、多様なイメージを持っていた。研究2:「がんサーバイバーの体験談から学ぶ」という授業は26歳で睾丸腫瘍を発症し、凄絶な治療体験を持つ31歳のサーバイバーから体験談を聞いた。学生のこの授業のレポートをデーターとして、学生が何を学んだか、質的に分析した。その結果、がん患者との出会いが乏しい看護学生に、がんサーバイバーが闘病体験を直接語るという授業から、がん患者は心身ともに苦しみのみに苛まれているのではなく、がんを病みつつも人間的成長を続けていることを理解する貴重な学びになったことが明らかになった。研究3:がん患者の声を傾聴する技術では、学生はがんの模擬患者(2名)とのコミュニケーションを演習した。本研究では学生の基本的コミュニケーション態度に関する考え方を演習の前後で調査し、結果を比較し、学習の効果を検討した。学生達は傾聴する態度等が重要であることを学習したと考えられた。これらの研究結果より、現段階ではがん看護学導入の意義が認められると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 看護学生が描くがん患者のイメージ2005

    • 著者名/発表者名
      沼澤さとみ, 山田晧子他
    • 雑誌名

      日本がん看護学会誌 19(特別号)

      ページ: 166

  • [雑誌論文] 模擬患者を導入したがん患者とのコミュニケーション学習の検討2005

    • 著者名/発表者名
      井上京子, 山田晧子他
    • 雑誌名

      日本がん看護学会誌 19(特別号)

      ページ: 167

  • [雑誌論文] 看護学生ががんサーバイバーの体験談から学んだこと2005

    • 著者名/発表者名
      齋藤亮子, 山田晧子他
    • 雑誌名

      日本がん看護学会誌 19(特別号)

      ページ: 200

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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