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2005 年度 実績報告書

知的障害児の手指運動機能評価とその指導法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16530618
研究機関東京学芸大学

研究代表者

国分 充  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40205365)

研究分担者 奥住 秀之  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70280774)
キーワード知的障害者 / 手指機能 / 食器操作 / ひも結び
研究概要

本年度は、具体的な手指運動として、箸及びスプーンという食器操作と、ひも結びを取り上げ、知的障害者の困難の実態および関連要因について検討する中で、指導法の原理の追求を試みた。その結果、箸とスプーン操作では、一般に前者の方でより困難が明確で、それは、箸操作では丁寧さがより要求されることにあると考えられた。その中で、ダウン症者は、スプーン操作の困難は明らかであったが、箸操作にかんしてはそれほどでもないことが示された。これは、一般的傾向とは逆で、ダウン症者について最近言われている運動行為の特徴、すなわち、ゆっくりであるが、ていねいであるということと合致する知見と言える。また、昨年主に行った手指運動機能検査法に関する検討の中で、我々は、従来の手指運動検査に「確実性」を加えた評価法が必要性を指摘したのであったが、この知見はその指摘の妥当性を改めて示すものと言えよう。一方、ひも結びに関しては、結い形が決まっても、そこに至る方法がきわめて多いという、いわば自由度の多さがその困難と関連していることが示唆された。しかし、運動面や空間に関する見通しをつけるような補助をすることによって、ひも結びの困難は減ずることが示された。これは、こうした補助が、ひも結びの自由度を減ずることとつながっていることを示しているとも見られ、指導に関する新たな解釈となるかもしれない。今後は、手指運動評価法を、さらに多くの具体的な手指運動と結びつけて一般的な指導法の原理を追求していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 小特集「障害児・者の運動行為へのアプローチ」の企画にあたって2005

    • 著者名/発表者名
      国分 充
    • 雑誌名

      発達障害研究 27・1

      ページ: 1-3

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 知的障害者の運動行為の問題2005

    • 著者名/発表者名
      奥住秀之
    • 雑誌名

      発達障害研究 27・1

      ページ: 13-19

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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