今年度は、4年間の1年次として、視覚障害乳幼児についての早期支援に関する1)フィールドワーク、2)国外実地調査、3)視覚障害乳幼児について、家庭における支援についてデータ収集をおこなった。1)については、国立成育医療センター眼科の協力をえて、月3-4回の視覚障害乳幼児のコンサルテーションをおこない現在その実態とニーズの分析を行っている。また、このフィールドワークについては、近隣の教育期間(盲学校等)と杏林大学アイセンターとの連携によるコーディネーションの実践的共同研究を推進中で協議を2ヶ月にいちど開催している。2)については、カルフォルニア州立大学ノースリッジ校特殊教育学部のデボラチェン教授の指導のもと、ロサンジェルスにおける公的な施設における視覚障害乳幼児の早期支援プログラムおよび、私立で行われているプログラムについて実地調査研修をおこなった。また、同氏の研究成果について多くの資料および指導を継続的にうけることができた。これらについては、2年次の計画に反映する予定である。3)視覚障害乳幼児の早期支援はとくに家庭における子育てについての具体的な支援を、様々な専門職がどのように協力し支援をコーディネートしていくかということが重要となる。この家庭訪問での支援に活用できるようなチェックリストを作成するために家庭訪問を定期的に実施しデータ収集をおこなった。対象は特に多数の関係者が関わる可能性がありまた近年増加している低出生体重の未熟児網膜症の2例とした。家庭訪問時にコンサルテーションを実施し、家庭での養育者との遊びの場面をビデオ収録しコミュニケーションについて分析をおこなった。これについては2005年4月4-7日までロンドンで開催される国際学会VISON 2005について、Communication mismatch between mothers and infant with sever visual impairmentのタイトルで報告する。
|