研究課題/領域番号 |
16540001
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
奥山 哲郎 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 教授 (60128733)
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研究分担者 |
小室 直人 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 教授 (30195862)
八ッ井 智章 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 助教授 (00261371)
北山 雅士 北海道教育大学, 教育学部釧路校, 教授 (80169888)
長谷川 和泉 北海道教育大学, 教育学部札幌校, 教授 (50002473)
居相 真一郎 北海道教育大学, 教育学部札幌校, 助教授 (50333125)
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キーワード | 有限群の表現論 / ブロック多元環 / 傾斜複体 / 新谷ディセント / ブルエ予想 |
研究概要 |
16年度〜17年度の2年計画の2年次の取り組みについて、「研究の目的」、「研究実施計画」にそって、以下に報告する。 1.新谷ディセント、指標の持ち上げ理論の傾斜複体の構成への応用について 階数の低い有限Chevalley群、U(3,q^2)、Sp(4,q)、G_2(q)のq+1を割る奇素数に関する単位ブロックとそのブラウアー対応ブロック間の導来同値を与える片側傾斜複体を構成してきたが、これを適切に両側化してSplendid傾斜複体ができ、指標環の間のperfect isometryが得られる。これと、新谷ディセント、指標の持ち上げ理論から得られるperfect isometryとの関わりを考察した。上述のSplendid傾斜複体の各項の両側加群は次に述べるGlauberman型設定で定まるものと密接な関係にあることが分かった。 2.Deligne-Lusztigのvarietyとその指標構成原理の傾斜複体の構成への応用について 1における設定はGlauberman型設定として考察できるが、一般的解明には至っていない。可解群におけるGlauberman-Watanabe対応ブロックが森田同値であるというHarrisの結果の精密化についての田阪の証明の別証明を与えた。ブルエ予想の解明のためのRouquierの戦略の典型的な適用が可能な設定であることが分かり、ひきつづき研究をすすめる。 3.有限Chevalley群における既知の傾斜複体の再構成、一般理論の構築について 階数が2の有限Chevalley群のうち、^2F_4(2)の標数5の単位ブロックについて、傾斜複体の構成に取組んだ。Sylow部分群は階数2の基本可換群で、その"ワイル群"は4S_4型の群であるが、Sylow正規化群の単位ブロックの基本多元環の矢図表示、生成元、関係式を決定した。望む傾斜複体の構成には至っていないが、これを完成させ、一般の^2F_4(q)の考察につなげたい。
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