研究課題/領域番号 |
16540012
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
宮地 淳一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50209920)
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研究分担者 |
蔵野 和彦 明治大学, 理工学部, 教授 (90205188)
徳弘 好 (北村 好) 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00014811)
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キーワード | アーベル圏 / 非有界導来圏 / Grothendieck群 / アルティン環 / classical generators / maximal minors / Gorenstein / Chow環 |
研究概要 |
アーベル圏及び導来圏のGrothendieck群の概念は、Grothendieckによって導入され、アーベル圏Aとその有界導来圏D^b(A)のGrothendieck群が同型であることが示されている。表現論においては、Ringelによってアルティン環A上の有限生成加群圏modAのGrothendieck群は、その非同型な既約加群の個数をランクとする自由アーベル群になることが示されている。その結果、アルティン環R上の有限生成加群の有界導来圏のGrothendieck群K_0(D^b(modR))は、その非同型な既約加群の個数をランクとする自由アーベル群になる。しかしながら非有界導来圏D(modR)の場合、そのGrothendieck群がどのようになっているかは不明であった。そこで、我々は三角圏でのcompact objectsや生成系の概念を用いて、an additive T-set of classical generatorsという概念を導入し、Grothendieck群を剰余群にもつ新しいアーベル群を構成した。その結果、上に有界な導来圏D^-(modR)、下に有界な導来圏D^+(modR)、非有界な導来圏D(modR)のいずれの場合もそのGrothendieck群は自明になることを解明した。 その他の結果として、変数行列のmaximal minorsとある一部の行の成分で生成された多項式環の部分環がGorenstein factorialであることを証明した。体上非特異な射影多様体上ではサイクルの交点数が定義でき、それによってChow環上にnumerical同値という同値関係が定義できる。 ここでは、そのような議論をネーター局所環のChow群やGrothendieck群上で行ったnumerical同値をその上で定義して、それで割ることによりラティスが出てくることを示して、基本的な性質を調べた。
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