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2004 年度 実績報告書

積分不可能平面場のトポロジー

研究課題

研究課題/領域番号 16540053
研究機関千葉大学

研究代表者

稲葉 尚志  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40125901)

研究分担者 坪井 俊  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40114566)
久我 健一  千葉大学, 理学部, 教授 (30186374)
日野 義之  千葉大学, 理学部, 教授 (70004405)
高木 亮一  千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
杉山 健一  千葉大学, 理学部, 助教授 (90206441)
キーワード積分不可能平面場 / 剛的部分多様体 / エンゲル構造 / 特性曲線 / 射影構造 / エントロピー
研究概要

本年度は積分不可能平面場に接する剛的部分多様体の研究として,エンゲル構造に接する閉曲線の剛性を中心に考察した.1992年のHsuの論文の付録Aに述べられているように,閉曲線の剛性についての研究はこれまで極めて少ない.
エンゲル構造の場合には変分原理的議論により,特性曲線以外の閉曲線は剛的でないことがわかっているので,問題となるのは特性閉曲線である.剛性の研究の準備として我々はまず(閉じていない)特性曲線が与えられたとき,その終点を通り特性曲線に横断的な3次元円板を考え,始点を固定したままエンゲル構造に接する曲線の範囲で特性曲線を摂動したとき,終点が円板上を動いてできる軌跡がどのような形になるのかを決定した.その帰結として次が従う.「特性曲線には自然に射影構造が入るが,その展開像が射影直線へ全射で移るとき,かつそのときに限り,その軌跡は摂動前の終点の近傍を形成する.」
この結果を適用することにより,特性閉曲線の剛性に関して次の結果を得た.「特性閉曲線の展開像が射影直線へ全射で移るとき,その特性閉曲線は剛的でない.」本研究では,展開像が射影直線へ全射で移らない特性閉曲線をアフィン特性閉曲線と名付けた.アフィン特性閉曲線の剛性についてはまだ結論に至っていない.次年度以降継続研究したい.
海外共同研究者Walczakとは,エンゲル構造およびその特性葉層の幾何学的エントロピーについて研究連絡中である.前述の終点の軌跡に関する結果の応用として,エンゲル構造自体のエントロピーとその特性葉層のエントロピーとの関係を考察中である.
以上の成果については現在論文準備中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Extrinsically homogeneous real hypersurfaces with three distinct principal curvatures in Hn(C)2004

    • 著者名/発表者名
      Takagi, Ryoichi., Kim, H.S., Kim, I.-B.
    • 雑誌名

      Osaka Journal of Mathematics 41・4

  • [雑誌論文] Invariant fiber measures of angular flows and the Ruelle invariant2004

    • 著者名/発表者名
      Inaba, Takashi, Nakayama, Hiromichi
    • 雑誌名

      J.Math.Soc.Japan 56・1

      ページ: 17-29

  • [雑誌論文] Regular projectively Anosov flows on the Seifert fibered 3-manifolds2004

    • 著者名/発表者名
      Tsuboi, Takashi
    • 雑誌名

      J.Math.Soc.Japan 56・4

      ページ: 1233-1253

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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