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2005 年度 実績報告書

多様体の幾何学的構造を保つ自己同型群の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16540058
研究機関信州大学

研究代表者

阿部 孝順  信州大学, 理学部, 教授 (30021231)

研究分担者 皆川 宏之  山形大学, 教育学部, 助教授 (30241300)
キーワード微分同相群 / Lipschitz同相写像 / 擬アノソフ同相写像 / 可微分G-多様体 / タイヒミュラー空間 / 可微分軌道体 / 同変微分同相群 / 可微分ベクトル場
研究概要

本研究は可微分多様体の微分同相群、Lipschitz同相群、可微分G-多様体の同変微分同相群、更に曲面上の擬アノソフ同相群の研究を行うことが目的である。平成17年度は以下のような研究を行った。
1)これまでに有限群Gの表現空間.Vに対して、コンパクトな台をもち恒等写像とイソトピックなVの同変微分同相全体のなす群D_G(V)の1次元ホモロジー群H_1(D_G(V))を求めて、その結果を用いて以下のことを導いた.
・可微分G-多様体Mに対してH_1(D_G(M))を決定
・可微分軌道体Mに対してH_1(D(M))を決定
これらの結果と方法を用いてモジュラー群の場合に考察した。即ちΓ=SL(2,Z)が上半平面Hにメビウス変換として作用するときを考える。このときその軌道空間H/Γに対してH_1(D(H/Γ))はΓの双曲的固定点対応する特異点の情報を記述していることが分かる。次にHに尖点を付け加えた空間H*の軌道空間を考察した。この空間はモジュラー群の理論では2次元リーマン球面として取り扱うがここでは、可微分軌道体を一般化した特異点をもつ多様体として考える。このとき尖点の回りでは無限群が等方部分群となり、通常の変換群の方法では取り扱うことができないが、この揚合はスライスに相当するが存在してH_1(D(H*/Γ))が双曲的固定点と尖点情報を記述していることが分かる。この方法は更にフックス群の場合にも適用できることが分かった。
2)種数gの有向閉曲面上の擬アノソフ同相写像に対する拡大度(dilatation)の最小直を決定する問題は、基本的かつ未解決である。これまでに知られている擬アノソフ同相写像の構成法法に関して、各種数における最小値を上から評価する重要な例を、懸垂アノソフ流のバーコフ切断を調べることにより発見した。
3)当科学研究費も用いて国内外の微分同相群の研究を活発に行っている研究者による「微分同相群と関連分野」研究集会を開催した(http: //math.shinshu-u.ac.jp/~kabe/diffeo-program.htm)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] On the first homology of the group of equivariant Lipschitz homeomorphisms2006

    • 著者名/発表者名
      Kojun Abe, Kazuhiko Fukui, Takeshi Miura
    • 雑誌名

      Jour.Math.Soc.Japan 58・1

      ページ: 1-15

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] On the first homology of automorphism groups of manifolds with g eometric structures2005

    • 著者名/発表者名
      Kojun Abe, Kazuhiko Fukui
    • 雑誌名

      Central European Jour.Math. 3

      ページ: 516-528

  • [雑誌論文] On the diffeomorphism group of a smooth orbifold and it' s applications2005

    • 著者名/発表者名
      阿部 孝順
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録 1449

      ページ: 1-11

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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