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2006 年度 実績報告書

リーマン面の退化の分裂について

研究課題

研究課題/領域番号 16540062
研究機関京都大学

研究代表者

高村 茂  京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (20362436)

キーワードリーマン面の退化 / 分裂変形 / 特異点 / モノドロミー / 複素構造の変形 / 複素曲面 / モジュライ空間 / データ関数
研究概要

リーマン面の退化の特異ファイバーは、位相モノドロミーによりその形状が決まることが松本幸夫とモンテシノスにより示された。それによると、位相モノドロミーが周期的な場合はコアと呼ばれる中心成分と射影直線の鎖(枝)により特異ファイバーは構成されている。コアが射影直線で、かつ枝の本数がちょうど3本のとき、阿原一志氏との共同研究により、この特異ファイバーは必ず分裂族をもつことを示した。証明には、私により示された剥離族の存在の判定法を本質的に用いる。とくに重要な系として、特異ファイバーが、3本の枝をもちコアが射影直線の星形の場合には、その周期的モノドロミーは、"幾何的に"、つまり分裂属を系由して周期的モノドロミーの群論的分解が得られることが判明した。一方、枝の本数が4本以上の特異ファイバーの場合には私の剥離族の存在の判定法をすり抜けてしまう場合があることも計算機実験でわかった。つまり、枝の本数が4本以上の場合には、剥離族を構成する際にカギとなる単純外皮が必ずしも存在しないときがあることを発見した。ただし、この場合にも、単純外皮でなく、複数の外皮で剥離族が作れる可能性があるので一概に分裂しないとは言えない。しかしながら、複数の外皮から剥離族を作るには、膨大な計算を要するので、この方向の研究は今後の課題でもある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Splittability of Stellar Singular Fiber with Three branches2006

    • 著者名/発表者名
      Kazushi Ahara, Shigeru Takamura
    • 雑誌名

      Tokyo Journal of Mathematics 29・1

      ページ: 1-17

  • [図書] Splitling deformations of degenerations of complex carves2006

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Takamura
    • 総ページ数
      590
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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