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2004 年度 実績報告書

可積分測地流及び関連する諸問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16540069
研究機関岡山大学

研究代表者

清原 一吉  岡山大学, 理学部, 教授 (80153245)

研究分担者 勝田 篤  岡山大学, 理学部, 助教授 (60183779)
島川 和久  岡山大学, 理学部, 教授 (70109081)
酒井 隆  岡山大学, 理学部, 教授 (70005809)
五十嵐 雅之  東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (60256675)
伊藤 仁一  熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
キーワード楕円面 / 2次曲面 / リウヴィル曲面 / カットローカス / 共役跡 / 極 / 射影同値 / 双曲面
研究概要

我々は当該研究に関して4つの大きな目標を定めたが、研究初年度はその1つである、楕円面及びリウヴィル曲面のカットローカスについて大きな進展があった。以下その内容の概略を述べる。
まず我々は、楕円面の一般点のカットローカスが曲線分であり、また、楕円面の一般点の共役跡が丁度4つのカスプを持つという事実を証明した。より詳しくいえば、楕円面上の点のカットローカスは、その点の対蹠点を通る曲率線上のある線分に等しく、共役跡の4つのカスプは対蹠点を通る2つの曲率線上に現れる。特に共役跡に関する主張はヤコビの最後の幾何的主張として知られており、近年アーノルドにより取り上げられたが、長らくその証明が知られていなかったものである。
その後、我々は上記の証明を詳細に検討した結果、同様の事実がかなり広範なリウヴィル曲面においても成立する事を突き止めた。つまり、広い範囲のコンパクトなリウヴィル曲面は次の性質を持つ:4つの特別な点を除いて、他のすべての点のカットローカスは対蹠点を通る標準座標線上の区間である。またこの性質を持つリウヴィル曲面を判定するための極めて簡単な十分条件を得た。
また、ノンコンパクトなリウヴィル曲面についても、2葉双曲面と楕円放物面を含むクラスについて一般点のカットローカスは次の3種類のいずれかである事を示した:(i)空集合、(ii)曲線分、(iii)2つの曲線分の非連結和。2葉双曲面については、極の集合は連結の場合も非連結の場合もあることが判る。また、楕円放物面については極は2点のみであり、その2点を結ぶ測地線の、その2点を各々端点とする非有界な線分上の点を除いて、他のすべての点は(iii)のタイプのカットローカスを持つことが判る。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] リウヴィル曲面のカットローカス2005

    • 著者名/発表者名
      清原 一吉, 伊藤仁一
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1408(発表予定)

      ページ: 60-76

  • [雑誌論文] The cut loci and the conjugate loci on ellipsoids2004

    • 著者名/発表者名
      J.Itoh, K.Kiyohara
    • 雑誌名

      Manuscripta Math. 114

      ページ: 247-264

  • [雑誌論文] Boundary regularity for the Ricci equation, geometric convergence, and Gelfand's inverse boundary problem2004

    • 著者名/発表者名
      M.Anderson, A.Katsuda 他(計5名)
    • 雑誌名

      Invent.Math. 158

      ページ: 261-321

  • [雑誌論文] Appendix to "Some metric invariants of Sphere and Alexandrov spaces II"

    • 著者名/発表者名
      K.Kiyohara
    • 雑誌名

      Math.J.Okayama Univ. (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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