研究課題
基盤研究(C)
1.数値解析的研究:特性曲線有限要素法の計算で現れる遡上写像と有限要素法の基底関数の合成関数の積分のモデル化として、k次有限要素関数の、分割に現れる三角形とは一致しない三角形上での積分問題を考え、その際の数値積分の性質を調べた。積分三角形が標準積分三角形から確率密度関数に従う変位の平行移動で決まる場合の数値積分の(符号付き)誤差の平均(期待値)は、連続区分多項式関数と確率密度関数との合成積を標準三角形上で数値積分する誤差に等しい。確率密度関数をある平均化領域の定数関数に設定すれば、ある条件下で連続区分k次関数に対して、合成積は標準三角形上で(k+d)次式になり(dは空間次元数)、(k+d)次積分則が誤差平均0の意味で優れる。特性曲線有限要素法では、(2k+d)次積分則が優れる予想を得た。2.計算幾何的研究:数値積分標本点に対応する風上点の点位置決定問題に対して、台形地図の方法による探索構造の構成について、1回の逐次添加型アルゴリズムの実行で効率的な探索木を構成するような入力データの前処理手法を提案した。3.関連して分担者は(1)最適形状問題の実際計算に有効な「力法」の解析、(2)「力法」を有限要素法で「精度良く用いる」ための「要素の必要な次数」についての解析、(3)地球表面の流体のモデルである,薄さ方向に薄い領域における熱粘性流体系において薄さが零に漸近する際の極限方程式の導出、ができた(海津)。また、(4)渦電流探傷装置で取得したぼやけたデータから、鮮明な傷像を復元する逆解析アルゴリズムを構築した。(5)SINC関数法をヘルムホルツ分解のフーリエ変換で実行する数値解析手法を提案した(笹本)。
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SPIE proceedings 6531(掲載決定)
Tokyo Journal of Mathematics, SPIE proceedings Vol.6531(to appear)
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Tokyo Journal of Mathematics (掲載決定)