研究課題/領域番号 |
16540120
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
明石 重男 東京理科大学, 理工学部, 教授 (30202518)
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研究分担者 |
山口 文彦 東京理科大学, 理工学部, 助手 (60339124)
宮寺 隆之 東京理科大学, 理工学部, 助手 (50339123)
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キーワード | Hilbertの第13問題 / 計算図表 / データ圧縮 / 重ね合わせ表現 / ε-エントロピー / 記号力学系 / 同型問題 / 埋め込み表現 |
研究概要 |
(1).Hilbertの第13問題の整関数版の解決 1900年にParisにおいて開催された国際数学者会議において、D.Hilbertが行なった総合講演「数学の今後を方向付ける23個の問題」という基調講演の中で13番目に提示された「全ての多変数連続関数を、より少ない数の引数を持つ幾つかの多変数連続関数の重ね合わせ表現として記述できるか否か」という問題は、KolmogorovとArnoldにより解析的手法を用いて解決された。そしてこの問題を解決するために用いられたε-エントロピーという概念は、多変数関数空間の大きさや構造に対する定量的評価を与えることを可能にしている。研究代表者は、このε-エントロピーを用いて、コンパクト開位相構造を伴う多変数整関数空間族の同型問題の不変量を構成した。 (2).コンパクト完全不連結領域を持つ力学系の直積記号力学系への埋め込み問題 「コンパクト完全不連結領域上で定義されたε-非拡大的力学系が、記号力学系に位相幾何学的に埋め込み可能である」という結果を用いて、この力学系を構成する位相写像が、必ずしもε-拡大的でない場合にも、位相幾何学的に埋め込み可能となる空間を構成した。この力学系を具体的に表現する空間は、可算無限個の記号力学系の直積空間として構成されるが、この結果は、前述の結果の更なる一般化となっていることを示している。
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