研究分担者 |
平良 和昭 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 教授 (90016163)
竹内 潔 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (70281160)
木下 保 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (90301077)
守屋 克洋 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助手 (50322011)
照井 章 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助手 (80323260)
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研究概要 |
本研究では、以下の(1)、(2)、(3)について研究した。(1)アファイングラスマン多様体上の双対ラドン変換。(2)アファイングラスマン多様体上のラドン変換に対するモーメント条件とサポート定理。(3)マトリックスラドン変換の像の特徴付け。 (1)について。G(d, n)により実n次元ユークリッド空間のd次元平面全体の成すアファイングラスマン多様体とする。p>q及びdim(G(p, n))<dim(G(q, n))を仮定し、Rにより、G(p, n)上の滑らかな関数をG(q, n)上の滑らかな関数に移すラドン変換とする。このとき、ラドン変換Rの像は、異なる2種類のパフィアン型微分方程式系の解空間として特徴付けられる、ということを示した。 (2)について。p<q及びdim(G(p, n))=dim(G(q, n))を仮定する。このとき、包含関係をincidence relationとするラドン変換は、G(p, n)上の急減少関数をG(q, n)上の急減少関数に移す。この設定の下で、ラドン変換の像はある一般化されたモーメント条件によって特徴付けられることを示し、更に、サポート定理が成り立つことも示した。この結果は、ユークリッド空間上のd-planeラドン変換に関するヘルガソン教授の結果のアファイングラスマン多様体への一般化になっている。 (3)について。Mにより実n×k行列全体の成す空間とし、Xにより、Mのmatrix palne全体の成す多様体とする。このとき、包含関係をincidence relationとするラドン変換(マトリックスラドン変換)は、M上の急減少関数をX上の急減少関数に移す。ここで、dim(M)<dim(X)を仮定する。この設定の下で、マトリックスラドン変換の像は、ある種の一般化されたパフィアン型の微分作用素の核として特徴付けられることを示した。また、関連することであるが、カルタン運動群上の普遍包絡環の中心の構造について調べた。 以上の研究は、アメリカ合衆国、タフツ大学のゴンザレス教授との共同研究に基づいている。
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