研究課題/領域番号 |
16540142
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
斎藤 吉助 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018949)
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研究分担者 |
加藤 幹雄 九州工業大学, 工学部, 教授 (50090551)
高橋 泰嗣 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30001853)
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
渡辺 恵一 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (50210894)
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キーワード | バナッハ空間 / 直和空間 / 一様凸性 / smoothness / Clarkson不等式 / Hanner不等式 |
研究概要 |
バナッハ空間のノルムの構造或いはその幾何学的性質の研究は、今までに、単位球の丸さの概念や真四角さの概念として捉え、多くの研究者によって研究され、いろいろな分野で応用されてきた。この研究では、特に、バナッハ空間の種々の定数に着目して、バナッハ空間の幾何学的構造やノルム不等式について研究した。研究のアイデアとしては、有限次元バナッハ空間C^n上のノルムの特徴付けを考察することにより、その概念からバナッハ空間の2個或いはn個のバナッハ空間の直和空間の概念の導入に成功し、それにより多くのバナッハ空間が系統的に構築されるようになり、多くの興味のある結果を示すことが出来た。 (1)有限次元バナッハ空間上のabsolute normについて調べた結果より、バナッハ空間の直和空間の概念を導入し、その空間の幾何学的構造として、ノルムの一様凸性や滑らか性(smoothness)を調べた。 (2)バナッハ空間のノルム不等式の研究として、randam Clarkson不等式やHanner不等式をいろいろな形への一般化を試みた。 (3)バナッハ空間のノルムと凸集合及び不等式の関係を調べた。 更に、応用として、作用素空間において、解析的接合積の極大性やその交換子環の構造などを調べた。 非可換積分空間やバナッハ関数空間についての定数について問題は今後の課題として研究を進める予定である。
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