研究分担者 |
納谷 信 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (70222180)
石毛 和弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90272020)
笹原 康浩 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (90235292)
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40101076)
立川 篤 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50188257)
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研究概要 |
4次元Yang-Mills heat flowの弱解の存在がKozono-Maeda-NaitoおよびStruweによって証明され,エネルギークラスにおいて一意的な弱解が存在することが知られているのとは対照的に,高次元Yang-Mills heat flowの弱解の存在については,エネルギークラスにおける解の一意性が成り立たないことが場合があることが知られている.解の一意性が成り立たない場合においては,特異点の近傍においてself-similar solutionによって近似される,ソリトン的な特異点が出現することが知られている.この現象はPerelmanにより解析が行われたRicci flowのソリトンの出現と似た現象であり,高次元Yang-Mills heat flowにおいても,Ricci flowの解析と同様にaicent solitonの解析が有効であると考えた.この考察の下にRicci flowの場合と同様にYang-Mills heat flowの「変形」を行い,エネルギークラスにおける弱解の特異点の解析と解の存在のcriterionを求める解析を行っている.しかしながら,この問題に関しては,現在までには有効な結果を得ることはできていない. 一方,3次元ユークリッド空間上のYang-Mills-Higgs heat flowの無限遠点における特異点の解析についても,従前のKozono-Maeda-Naitoの結果を改良する解析を行おうとしている.Kozono-Maeda-Naitoにおいては,3次元ユーックリッド空間上のYang-Mills-Higgs heat flowの「幾何学的な解」のクラスを定義し,そのクラスにおける解の構成を行った.本研究では,空間無限遠における特異点の出現時刻についての解析を行っているが,これについても有効な結果を得ることが出来ていない.
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