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2006 年度 実績報告書

Be/X線連星系における降着流の構造と進化

研究課題

研究課題/領域番号 16540218
研究機関北海学園大学

研究代表者

岡崎 敦男  北海学園大学, 工学部, 教授 (00185414)

キーワードBe星 / Be / X線連星 / 中性子星 / Be星ガス円盤 / 降着円盤 / 潮汐相互作用 / 質量降着 / X線トランジエント
研究概要

Be/X線連星系における中性子星への降着流の振舞いを調べ、軌道周期の間隔で繰り返すX線アウトバーストの起源を理解するために、昨年度に引き続き3次元SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)コードを用いてシミュレーションを行った。まず、Be星ガス円盤の進化のシミュレーションを行い、そこで得られた中性子星重力圏への質量輸送データを外部境界条件として用いて、中性子星への降着流のシミュレーションを行った。Be星ガス円盤は等温を仮定し、中性子星のまわりの降着円盤は指数1.2のポリトロープを仮定した。粘性はα粘性とし、パラメータの大きさは両円盤ともに0.1とした。以前の計算には粘性の計算方法に間違いがあったことがわかり、それを修正して計算した結果、Be/X線連星における降着流の構造と進化に関する以下の知見を得た。
1.中性子星のまわりにできる降着円盤は軌道パラメータによらず、持続的に存在する。
2.降着円盤の進化は、軌道離心率によらず、次の3段階を経る。(i)ケプラー回転する円盤へと発達していく初期の段階。(ii)十分発達しケプラー円盤となった後になおも成長を続ける段階、(iii)成長がとまり軌道位相に依存した準周期的変動を示す準定常段階。この結論は、中程度の離心率の系に対する昨年度の研究結果が、他の離心率の系でも成り立つことを示したものである。
3.降着率のピークは、近星点直後ではなく、少し遅れた位相で起こる。この遅れ時間は、降着を駆動する一本腕密度波が成長する時間とそれが降着円盤外縁から内縁まで伝播する時間の和であり、主に降着円盤の大きさに依存する。したがって、遅れの位相は離心率の大きな系ほど短くなる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Long-term evolution of accretion discs in Be/X-ray binaries2006

    • 著者名/発表者名
      A.T.Okazaki (K.Hayasaki)
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 372

      ページ: 1140

  • [図書] Active OB-Stars : Laboratories for Stellar and Circumstellar Physics2007

    • 著者名/発表者名
      A.T.Okazaki (S.Stefl) (編集)
    • 総ページ数
      573
    • 出版者
      Publications of the Astronomical Society of the Pacific

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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