• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

輻射輸送を考慮した衝突輻射モデルによる星のX線放射機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16540221
研究機関名古屋大学

研究代表者

山本 則正  名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 研究員 (40350326)

研究分担者 幸村 孝由  工学院大学, 工学部, 専任講師 (20365505)
北本 俊二  立教大学, 理学部, 教授 (70177872)
柴崎 徳明  立教大学, 理学部, 教授 (50206124)
キーワード宇宙物理 / X線天文学 / 原子・分子物理
研究概要

本研究の目的は、未だ解明されていない早期型星からのX線放射機構について、輻射輸送を考慮した衝突輻射モデルを構築することで議論することである。そのため、本研究ではその衝突輻射モデルを構築するといういうことと、現在打ち上げられている2つの衛星(ChandraとXMM-Newton)により観測された早期型星のX線スペクトルの解析という、理論と観測を平行して進めている。平成16年度は、輻射モデルの構築とChandra衛星により観測された星のデータ解析を計画していた。輻射モデルの構築の点では、現在輻射輸送を考慮したモデルを構築するには至っていない。しかしながら、計画していた水素様とヘリウム様イオンのモデルだけでなく、L殻鉄イオンのモデル構築を推し進めることが出来た。これにより、観測されているより多くの輝線の解析を行うことができる。ヘリウム様イオンや、L殻イオンの衝突輻射モデルに関しては、既に日本天文学会の2004年秋季年会や、分光関連の研究会(核融合科学研究所)、また国際会議(第14回土岐カンファレンス)等で発表を行っている。それにより、我々のモデルは、現段階でも他波長での利用も検討されるに至っており、平成17年度は、国立天文台と核融合科学研究所の連携研究、EUVスペクトルに関する研究への参加も行なう。
Chandra衛星のデータ解析は、現在アーカイブ化されている全ての早期型星に属するOB型星のデータについて行った。特に、早期型星のX線放射機構として有力と考えられている、星風モデルを用いて解析を行っている。早期型星のうち、τSco、δOri、ζPupの3つの星は、星風モデルによる解析結果を論文にまとめ、現在雑誌(PASJ)に投稿中である。それ以外の星の解析結果は、今年度末に開催される日本天文学会2005年春季年会で発表を行なった。平成17年度に、これらの結果をまとめ、国際会議等に出席し、論文として投稿する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Opacity free and space resolved x-ray diagnostics based on satellite lines near H-like Lvα of highly charged ions2005

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto, N., Rosme, F.B., Kato, T.
    • 雑誌名

      Journal of Quantitative Spectroscopy and Radiative Transfer (印刷中)(発表予定)

  • [雑誌論文] Soft Lag and Its Implications for X-ray Time Variation in GRS1915+1052005

    • 著者名/発表者名
      Ohkawa, Y., Kitamoto, S., Kohmura, T.
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 612

      ページ: 951

  • [雑誌論文] Pulse Profile Change Possibly Associated with a Glitch in an Anomalous X-Ray Pulsar 4U 0142+612005

    • 著者名/発表者名
      Mikio Morii, Nobuyuki Kawai, Noriaki Shibazaki
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal (印刷中)(発表予定)

  • [雑誌論文] GX339-4 : the distance, state, transitions, hysteresis and spectralcorrelations2004

    • 著者名/発表者名
      Zdziarski, A.A., Gierlinski, M., Mikolajewska, J., Wardzinski, G., Smith, D.M., Alan, H.B., Kitamoto, S.
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 351

      ページ: 791

  • [雑誌論文] Development for an Ultra-High Precision X-Ray Telescope2004

    • 著者名/発表者名
      S.Kitamoto, H.Takano, H.Saitoh, N.Yamamoto, T.Kohmura, K.Suga, H.Sekiguchi, Y.Ohkawa, J.Kanai S.Chiba
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical Physics Supple. 155

      ページ: 363-364

  • [雑誌論文] X-Ray Time Variation of GRS 1915+1052004

    • 著者名/発表者名
      Y.Ohkawa, S.Kitamoto, T.Kohmura
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical Physics Supple. 155

      ページ: 393-394

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi