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2004 年度 実績報告書

高精度VLBI観測によるオリオン座・いっかくじゅう座分子雲複合体の立体構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16540224
研究機関国立天文台

研究代表者

廣田 朋也  国立天文台, 電波研究部, 上級研究員 (10325764)

研究分担者 小林 秀行  国立天文台, 電波研究部, 教授 (20211906)
亀谷 收  国立天文台, 電波研究部, 主任研究員 (70202025)
今井 裕  鹿児島大学, 理学部, 助手 (70374155)
キーワード電波天文学 / 相対VLBI / 星形成 / 星間分子雲 / 原始星 / 水メーザー / 位置天文学 / 銀河天文学
研究概要

国立天文台によって開発された高精度位置天文VLBIネットワークVERAを用いて、太陽系から最も近い巨大分子雲であるオリオン座・いっかくじゅう座分子雲複合体にある星形成領域の水メーザーと呼ばれる強力な電波源をモニター観測し、過去の観測の10倍以上の高精度で年周視差と固有運動を計測する。それにより、オリオン座分子雲といっかくじゅう座分子雲の距離を誤差1%以上の精度で決定し、これまでは不可能だった分子雲複合体の3次元立体構造・3次元運動の解明を目指す。
本年度は、オリオン座・いっかくじゅう座分子雲複合体の星形成領域20天体程度のサーベイ観測を行い、4天体(Orion KL, OMC-2, HH1, Mon R2)は水メーザーの強度が十分強く、かつ近傍に参照電波源を伴い、VERAによる相対VLBI観測が可能であることを確認した。そこで、これら4天体で月に1回のVERAによるモニター観測を開始した。本年度の観測では、4天体のうちOMC-2を除く3天体で相対VLBIによるイメージングに成功している。Orion KL、Mon R2については、固有運動も測定できているが、年周視差測定のためには、相関処理のためのモデル計算の高精度化が必要であることが明らかになった。また、天体の年周視差計測のためには最低でも1年間は観測を継続する必要があるが、これまでの観測によってメーザー源が1ヶ月程度のタイムスケールで大きく変動することが明らかになっており、年周視差計測のためには、さらにモニター観測を継続する必要があることもわかった。本年度の成果は、EVN(ヨーロッパVLBIネットワーク)国際シンポジウムを始め、国内外の学会で発表されている。また、本研究に関連するVERA、VLBIによる観測成果の一部は以下の査読論文に発表されている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] VERA Observation of the W49N H_2O Maser Outburst in 2003 October2004

    • 著者名/発表者名
      Honma, M. et al.
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan Vol.56

      ページ: L15-L18

  • [雑誌論文] First mm-VLBI Observations between the TRAO 14-m and the NRO 45-m Telescopes : Observations of 86 GHz SiO Masers in VY Canis Majoris2004

    • 著者名/発表者名
      Shibata, K.M. et al.
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan Vol.56

      ページ: 475-480

  • [雑誌論文] The kinematics of water masers in the stellar molecular outflow source, IRAS 19134+21312004

    • 著者名/発表者名
      Imai, H. et al.
    • 雑誌名

      Astronomy and Astrophysics v.420

      ページ: 265-271

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2014-10-28  

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