研究課題/領域番号 |
16540234
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 典雄 東京大学, 物性研究所, 助教授 (10198228)
|
研究分担者 |
阪井 寛志 東京大学, 物性研究所, 助手 (50345229)
高木 宏之 東京大学, 物性研究所, 助手 (80251487)
早野 仁司 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (00173055)
武藤 俊哉 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 日本学術振興会特別研究員
|
キーワード | ゾーンプレート / ビームプロファイル / ビームサイズ / 加速器 / 高輝度光源 / ビームモニタ / 放射光 / X線結像光学系 |
研究概要 |
本年度の研究実績の概要は下記の通りである。 1.第1ゾーンプレートの集点付近にピンホール型のX線マスクを設置する方法によって、主要なバックグラウンドであった2つのゾーンプレートを透過するX線を大幅に減少させることに成功した。 2.振動計によってゾーンプレート上での3次元の振動を測定して、拡大光学系を構成している2つのゾーンプレートの振動がプロファイルモニタの空間分解能に及ぼす影響を評価した。その結果、振動の我々のビームプロファイル測定への影響は光学系による増幅を考えても無視できることが明らかになった。同時に、振動の影響をより軽減する光学系配置についての知見も得ることができた。 3.光線追跡(レイトレース)プログラムを作成して各ゾーンプレートのアライメント誤差から生じる収差が分解能に与える影響を評価し、各ゾーンプレートに対する許容設置誤差を明らかにした。その結果、現在のシステムが許容誤差範囲内で設置されていることを確認できた。また、ゾーンプレート収差の幾何光学的評価方法を確立することにも成功した。収差の影響については、回折限界による分解能とともに波動光学的な計算を開始した。 4.入射同期システムを構築して、ライナックからの入射とモニタによる測定が同期できるようにした。その結果、入射後のビームサイズの時間変化を追うことによって放射減衰時間を測定することに成功した。また、入射後のビーム振動などの測定も行えるようになり、様々なビーム診断が可能になった。 5.コントロール室からのリモート制御ができるようにシステムのソフトウェアとハードウェアを改良あるいは一部追加した。その結果、加速器全体の制御とリンクした運転が可能になった。
|