|
本計画は、超対称性を破る相互作用に対する閾値効果を取り上げ、摂動の任意次数で正しい一般公式を、超場形式に基づいて導くことを目指している。我々の一般公式と具体的な1ループ計算との食い違いが昨年度みつかったが、波動関数くりこみに対し摂動的に改善した接続条件を超場形式で扱うことにより、食い違いが解消できることがわかった。さらに、超対称極限での接続条件を、摂動論を超えて扱うため、接続条件を設定するスケールを複数導入した場合の取り扱いを検討した。
また、超対称性の準安定な破れの模型におけるゲージーノ質量の計算がわれわれの一般公式の観点からどのように再現できるかを検討した。
一方で、非摂動くりこみ群をもちいるアプローチがどこまで有効かについて、予備的考察を行った。特にSU(N|N)超代数に基づくゲージ不変な正則化を取り上げ、この方法が正しく発散を正則化していること(超トレース機構)の理解を深めた。
|
