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2004 年度 実績報告書

S=-2バリオン多体系の構造と相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 16540261
研究機関都留文科大学

研究代表者

山本 安夫  都留文科大学, 文学部, 教授 (80124866)

研究分担者 元場 俊雄  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (90121863)
キーワードハイパー核 / ダブルΛハイパー核 / クラスター模型 / G行列理論 / 有効相互作用 / ハイペロン混合
研究概要

我々の研究のベースは、Nijmegen groupにより開発されてきたYN・YY相互作用模型である。G行列理論を用いてYN・YY有効相互作用を導出し、ハイペロンを含む多体系の構造に現れる相互作用の特徴を調べることが我々の研究課題である。
1.S=-2多体系の有効相互作用と構造
ダブルΛハイパー核におけるΛΛ-ΞN混合の効果を調べ、以下の成果が得られた。S=-2系における重要な要素であるΛΛ-ΞN-ΣΣcouplingの効果を取り扱うために、有効相互作用のΛΛ-ΞN coupling成分を導出した。従来の計算によって、5体ダブルΛハイパー核の場合に、中間Ξ状態との強い混合が起こることが知られている。その理由は、^5_<ΛΛ>H(t+Λ+Λ)とα+Ξ^-状態の敷居値が、コア核がtからαに変わることによって著しく接近するためである。我々は、同様の効果はより重い系の励起状態に発現するはずであると考え、3体模型の範囲で解析を試みた。具体的対象として、^<12>_<ΛΛ>Beを取り上げ、^<10>Be+Λ+Λ配位と^<10>Be+p+Ξ^-配位のchannel coupling計算を上記の有効相互作用を用いて実行した。その結果、2個のΛがOp状態に励起した状態において、5体系(^5_<ΛΛ>H)の場合と同様、Ξ状態の敷居値が低くなるために強い混合が起こることが明らかになった。
2.ΛNスピン依存項の分析
近年、Λハイパー核のγ線分光実験によって、spin-doublet状態の分離エネルギーが系統的に測定された。これらの精密なデータは、ΛN相互作用のスピン依存項に関する重要な情報を与えるものである。我々は、観測で得られた^7_ΛLiにおける1/2^+-3/2^+および5/2^+-7/2^+の二つのspin-doublet状態と、^9_ΛBeにおける5/2^+-3/2^+ spin-doublet状態に関する理論的解析を行った。クラスター模型に基づく計算の結果、これらのspin-doublet状態のデータよりΛN相互作用のspin-spin項とspin-orbit項がコンシステントに決められることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Spin-doublet states and YN interaction2005

    • 著者名/発表者名
      山本安夫
    • 雑誌名

      原子核研究 49-6

      ページ: 89

  • [雑誌論文] YN and YY interactions and hypernuclei2004

    • 著者名/発表者名
      山本安夫
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical physics (Supplement)No.156

      ページ: 156

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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