研究課題/領域番号 |
16540272
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
外山 毅 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (30207641)
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研究分担者 |
高山 健 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (20163321)
大見 和史 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (10194292)
李 成洙 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (20353360)
三浦 孝子 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (90370072)
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キーワード | collective beam instability / feedback damper / electron-cloud / head-tail instability |
研究概要 |
今年度は、KEK-PS,J-PARCにおける、真空容器などのビームから見える機器との結合による、あ通常のインスタビリティ、および電子雲不安定性の定量的研究を行なった。その結果は、加速器における電子雲の効果に関するワークショップ:ICFA-ECLOUD'04、および、加速器国際会議EPAC2004において発表した。現在の認識では、J-PARCでは、通常のインスタビリティについてはかなり低周波の横方向の抵抗壁不安定性(resistive wall instability/head-tail instability)が起こることが予想される。電子雲(electron-cloud)不安定性については100MHzオーダーの周波数の不安定性が予想される。 KEK-PSにおいては、電子雲が、バンチしたビームでもデバンチしたビームでも観測されたが、J-PARCにおいては、ビーム不安定性を引き起こすと予想されるのは、バンチしたビームのみである。当研究の成果は、大強度・高輝度ハドロンビームの先進的ビーム力学に関するワークショップ:ICFA-HB2004においてR.Macek氏のサマリトークにおいて引用された。 また、ダンパーの計算手段として、シミュレータ:MATLABを購入し、基本的な計算を開始している。ダンパーは、リング加速器を周回するビームの振動を周回毎に検出して、振動を減衰させるようなキックをビームに与える装置である。この構成の中の「ビーム進行方向に垂直なキックを与える装置」のビームへの働きの基本的な考察を行なった。その一部を、2004年日本加速器学会年会で発表した(三浦孝子、外山毅、五十嵐進、林直樹、KEK12GeV-PS/J-PARCにおけるベータトロンチューン測定)。 また、日本の放射光リングの一つであるSpring8におけるビームダンパーの現状に関するセミナーを開発者の中村 剛氏を招いて行ない、技術的な議論を行なった。
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