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2005 年度 実績報告書

エネルギーと角度の2次元測定による非線形QED現象の精密検証

研究課題

研究課題/領域番号 16540274
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

大森 恒彦  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80185389)

研究分担者 栗原 良将  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50195559)
横谷 馨  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (40141973)
汲田 哲郎  首都大学東京, 都市教養学部, 助手 (30271159)
広瀬 立成  早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (70087162)
キーワード非線形QED / non linear QED / コンプトン散乱 / トムソン散乱 / Compton scattering / Thomson scattering / レーザー・電子衝突 / laser-electron collision
研究概要

作年度は年度末に非線形コンプトン(トムソン)散乱により生成されたX線の角度分布の測定に成功した。非線形散乱は線形散乱にない極めて特徴的な角度分布をする事が理論的に予言されているが、これまでは実験的検証がなされていなかった。非線形散乱の角度分布の測定はこの実験が世界初であった。実験は米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)にある60MeVの電子加速器からの電子ビームと、同研究所の超高出力CO_2レーザーからのレーザー光を衝突させる事により、コンプトン(トムソン)散乱を起こし、それにより発生したX線の非線形成分を測定した。非線形散乱では線形散乱の運動学的限界を超えた高いエネルギーのX線が発生する。この特徴を生かし、測定は銀の薄板をX線のフィルターとして用いる事により、高いエネルギーのX線のみを測定器に導く事により行われた。測定器はCCDを用い角分布を水平、垂直の双方向で2次元測定した。これにより非線形散乱に特有の鉄アレイ型の空間分布(角分布)を測定する事に成功した。本年度はこの実験結果を精密に解析し、その結果を2つの論文にまとめLaser Physics誌およびPhysical Review Letters誌に発表した。
またこれに加えて、本年度はレーザーのピークパワーを高め高いエネルギーのX線の強度を上げ、測定器の改良を行い、さらに精度を高めた実験をおこなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Observation of the Second Harmonic in Thomson Scattering from Relativistic Electrons2006

    • 著者名/発表者名
      M.Babzien, et al.
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 96

      ページ: 054802

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Observation of the Nonlinear Effect in Relativistic Thomson Scattering of Electron and Laser Beams2006

    • 著者名/発表者名
      T.Kumita, et al.
    • 雑誌名

      Laser Physics Vol.16,No.2

      ページ: 267-271

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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