研究課題
基盤研究(C)
1.量子ホール系の熱流体力学理論を局所平衡仮定のもとで非線形領域も含めて構築した。この理論では、電子温度と電気化学ポテンシャルの時空間変動を電子数保存則とエネルギー保存則の方程式で記述する。この理論を適用することにより、下記のそれぞれの系における電子温度と電気化学ポテンシャルの空間変動を計算した。2.圧縮性・非圧縮性帯領域をもつ量子ホール系における電子温度分布と電流分布電流に垂直の方向の電子温度分布と電流分布を、閉じこめポテンシャルが緩やかに空間変動し圧縮性・非圧縮性帯領域をもつ場合について、線形領域および非線形領域で計算した。熱流体力学の電子数保存およびエネルギー保存の方程式とポアッソン方程式を連立することにより閉じこめポテンシャルをセルフコンシステントに計算し、次のことを明らかにした。(1)線形応答領域では、格子温度が低い場合電子温度の空間変動が非圧縮性帯領域に集中する。電子温度分布は反対称性をもち、電子温度のピークおよびディップが現れる。(2)この線形応答領域での反対称分布を反映して、量子ホール効果のブレークダウン近傍の非線形領域において電流分布の非対称性が顕著になる。3.量子ホール系と電流電極の接合部分における電子温度分布とホットスポット電流電極の近傍における電子温度の空間変動を線形および非線形領域において計算した。高電流領域では両方の電流電極の近傍に電子温度のピーク(ホットスポット)が現れるが、低電流領域では一方では電子温度が高く他方では低くなることを見いだした。
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