研究課題
列島を縦断する文部科学省の超高速光回線網「スーパーSINET」の整備が進み、北海道から鹿児島までの電波望遠鏡がこの光回線で数年以内に結合される目処が立ってきた。このe-VLBI方式は従来のテープ・ベース方式に比べ100倍以上のデータ伝送能力を有し、VLBIの性能を一新すると共にGPS測地の高精度化に大きく貢献することが期待されており、10年以内には全世界のVLBI電波望遠鏡がこの方法で光結合されることも現実的となって来ている。本研究では、国際測地e・VLBI網の構築を目指して、世界に先駆けて光結合された国土地理院32m鏡と岐阜大11m鏡を用い、e-VLBIの基礎技術の開発・研究を行った。平成16年10月には岐阜大学の11m鏡がスーパーSINETに接続され、11月には国土地理院のつくば32m鏡との初フリンジを検出、H17年2月より測地e-VLBI観測を開始している。データ量は4Gbpsと磁気テープ方式の32倍であり世界最高速度のe-VLBIを実現した。国立天文台と岐阜大学で分散相関処理を行うことでS/Xの2周波同時観測も実現し、3ミリを切る精度で測地結果が得られ、また従来の磁気記録方式との再現性も1年間にわたる同時観測を行って確認することができ、観測および解析システムを確立することができた。
すべて 2005
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