研究課題
基盤研究(C)
平成16年度は、高分解能のスラブモデルを作成するため、安定に効率良く計算が行えるマントル対流プログラムの開発を行った.このプログラムを用いて、沈み込む開始のシミュレーションを行い、沈み込み口でのスラブの変形についての研究を行った.これによって、沈み込みの計算で用いるレオロジーパラメータの有効性を、プレートの応力分布や歪み速度などを再現出来るか調べることによって確認した.また、リソスフェアの引っ張り強度を考慮して、マントル遷移層との相互作用に関する数値シミュレーションを行った.高速計算サーバーを導入しブログラムの開発および計算に使用した.平成17年度は引き続き沈み込むスラブの変形・応力場に関する研究を行った.昨年度開発したプログラムおよび沈み込みのモデルを用いて、沈み込みおよび沈む込むスラブとマントル遷移層との相互作用に関する数値シミュレーションを行った.計算には昨年度導入した高速計算サーバーおよび広島大学の情報メディアセンターのHPCサーバーを利用した.本年度は、(1)昨年開発したモデルに関して、数値計算精度および簡略化したパラメータの実効性についての検証.(2)下・部マントルの粘性増加のスラブの形状および応力場への影響。(3)熱膨張率の温度圧力依存性のスラブの形状への影響、という3つについて研究した.本年度は動画およびプレゼンテーションを作成するため、2台のパソコンを導入した.平成18年度年度は昨年度までに開発した自発的沈み込みモデルを用いて、スラブの応力場とそれを決定するメカニズムについて研究した.我々の沈み込みモデルでは、これまでのスラブモデルと比較してアーレニウス型の温度依存性を用いるなど、現実に近いレオロジーを用いていることが特徴である.本年度は、(1)マントル粘性率の層構造の影響(昨年度の続き)(2)660km相転移に伴う結晶細粒化の影響、について研究した.計算は大規模なものになったので、主として広島大学の情報メディアセンターのHPCサーバーを利用した.本年度は結果を可視化するための高速ワークステーションを導入した.可視化ソフトウェアは既存の物を用いた.
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Pure and Applied Geophysics 164(印刷中)
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ページ: 65-74
Pure and Applied Geophysics 164 (in press9
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Zisin (J. Seism. Soc. Jap.) 2, 58