研究課題/領域番号 |
16540407
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
中城 智之 福井工業大学, 工学部, 講師 (00367509)
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研究分担者 |
大家 寛 福井工業大学, 工学部, 教授 (80025931)
小野 高幸 東北大学, 理学部, 教授 (10141996)
飯島 雅英 東北大学, 理学部, 准教授 (80232114)
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キーワード | 惑星電波 / 木星 / 干渉計 / デカメータ電波 / ディジタル受信機 / 宇宙プラズマ |
研究概要 |
木星デカメータ電波を対象とした長距離基線干渉計システムの構築のため、本年度に実施を計画していた項目とその達成状況は以下のとおりである。 (1)木星電波の観測 昨年度に整備を行った福井工業大学の芦原観測局、東北大学の蔵王、米山および飯舘観測局を用い、木星デカメータ電波を対象とした長距離基線干渉計観測を以下の期間において実施した。 ・平成18年3月〜8月(総観測時間:121時間) ・平成19年2月〜3月(総観測時間:35時間) 現在、データの主要部分の解析は終了しているが、木星デカメータ電波の受信に成功していない。受信頻度が低い理由として、従来報告されてきたように、現期間が(i)木星高度が低く、かっ木星の天球上の位置が銀河背景雑音レベルの高い方向であり、観測条件が悪いこと、(ii)非常に鋭い木星デカメータ電波放射の指向性のために、木星と地球の位置関係が、電波が受信されにくい幾何的関係になっていること、が挙げられるが、本年度のように極端に低い受信頻度は従来にないものであり、(iii)シューメーカー・レビー彗星の衝突による電波放射の抑圧現象(大家、2005)を検討する必要があると考えられる。 また、観測と並行し、過去の観測データを用いて新しいデータ解析法の検討を行い、3月の第8回惑星圏研究会(於仙台)において報告を行った(研究集録は提出済み。平成19年度に発行予定)。 (2)ディジタル受信機の開発 新しいデータ解析法の検討に伴い、受信機の仕様に変更が生じたため、ディジタル受信機の開発は途上となっている。平成19年度はシステムの開発を完成させる予定である。 参考文献 大家寛、「シューメーカー・レヴィー第九彗星塵を原因とする木星デカメーター電波成分の放射機構」、地球惑星科学関連学会2005年合同学会
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