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2004 年度 実績報告書

堆積物による地磁気エスクカーションの詳細な研究

研究課題

研究課題/領域番号 16540422
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

小田 啓邦  独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90356725)

キーワード地磁気エクスカーション / ブルネ正磁極期 / 相対磁場強度 / 氷期-間氷期サイクル / バイカル湖 / IMAGES / Iceland Basinエクスカーション
研究概要

地磁気には様々な周期の変動があるが,地磁気エクスカーションは永年変動の範囲を超えて地球磁場が大きく変動するものである。地磁気エクスカーションは地球磁場逆転を用いたいわゆる古地磁気層序学が適用できる分解能を超えて,地球磁場逆転が存在しないブルネ正磁極期(0-780ka)の中などでの,詳細な年代の推定を可能にする。エクスカーションによる年代の推定を可能にするためには,報告されている地磁気エクスカーションの記録について整理をし,それぞれについて正確な年代の推定を行う必要がある。ブルネ期におけるエクスカーションの数は研究の進展とともに増加の一途をたどってきた。また,報告されているエクスカーションの年代値も基準がまちまちであり,今後の研究に混乱を引き起こす可能性がある。現状で報告されているエクスカーション記録のうち,データ数が多く客観的な対比が可能なブルネ正磁極期のものに限って100以上の文献から整理を行い,全体の総括を行った。その結果、おおよそ23のエクスカーションが存在すること,そのうち18については複数の地域で信頼できる記録が得られることが判明した。全部で23のエクスカーションのうち20個に関して,ODP Site 983の相対磁場強度変動曲線の極小値との対応が見られ,地磁気エクカーション発生時に地球磁場強度が小さくなっていることが確認された。Worm(1997)が指摘したエクスカーションと氷期-間氷期サイクルとの相関については,エクスカーションの数が氷期-間氷期サイクルの数を上回っていることから,特に明確な相関性はない可能性が高い。また、バイカル湖のVer96-2,St7のu-channel試料について古地磁気・岩石磁気データのdeconvolution解析を行った。年代推定値は171-200ka(Iceland Basinエクスカーション)に相当し、エクスカーション最中に相対磁場強度も弱くなることが確認された。さらに、IMAGESによるMD982185およびMD982195コア試料のエクスカーションに相当する複数の層準から1cm間隔の古地磁気試料を採取した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 頻繁に起こる地磁気エクスカーション:ブルネ正磁極期のレビュー2005

    • 著者名/発表者名
      小田啓邦
    • 雑誌名

      地学雑誌

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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