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2005 年度 実績報告書

堆積物による地磁気エスクカーションの詳細な研究

研究課題

研究課題/領域番号 16540422
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

小田 啓邦  独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90356725)

キーワード地磁気エクスカーション / 地中海 / バイカル湖 / 九州西方 / 相対磁場強度 / ブルネ正磁極期
研究概要

地中海のイタリア南東方で採取されたKC01コアについて過去65万年の間に9つの地磁気エクスカーションを確認した。また、現状で報告されているエクスカーション記録のうち,データ数が多く客観的な対比が可能なブルネ正磁極期のものに限って100以上の文献から整理を行い,全体の総括を行った。その結果、おおよそ23のエクスカーションが存在すること,そのうち18については複数の地域で信頼できる記録が得られることが判明した。全部で23のエクスカーションのうち20個に関して,ODP Site 983の相対磁場強度変動曲線の極小値との対応が見られ,地磁気エクカーション発生時に地球磁場強度が小さくなっていることが確認された。さらに、バイカル湖のVer96-2,St7のu-channel試料について古地磁気・岩石磁気データのdeconvolution解析を行った。年代推定値は171-200ka(Iceland Basinエクスカーション)に相当し、エクスカーション最中に相対磁場強度も弱くなることが確認された。九州西方で採取されたMD982195コアのu-channel試料の古地磁気測定をdeconvolutionすることにより、1万4千年間と6千年前に地磁気エクスカーションが存在したことが示された。これらは北京近郊から得られた1万4千年前と5千年前の地磁気エクスカーション(Zhu et al.,1998)と対比でき、この時期に日本西方から中国にかけて地域的なエクスカーションが存在したことを示唆する。これら2つのエクスカーションを確認するために、フランスCNRSに保管されていたコア試料から1cm間隔の古地磁気試料を採取し古地磁気測定を行ったが、磁性鉱物が溶けてしまったために信頼できる古地磁気記録は得られなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 頻繁に起こる地磁気エクスカーション-ブルネ正磁極期のレビュー-2005

    • 著者名/発表者名
      小田啓邦
    • 雑誌名

      地学雑誌 114

      ページ: 174-193

  • [雑誌論文] Anisotropy of magnetic susceptibility (AMS) characteristics of tide-influenced sediments in the late Pleistocene-Holocene Chanjiang incised-valley fill, China2005

    • 著者名/発表者名
      Liu, B., Saito, Y., Yamazaki, T., Abdeldayem, A., Oda, H., Hori, K., Zhao, Q.
    • 雑誌名

      Journal of Coastal Research 21

      ページ: 1031-1041

  • [雑誌論文] A geomagnetic paleointensity stack betweeen 0.8 and 3.0 Ma from equatorial Pacific sediment cores2005

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, T., Oda, H.
    • 雑誌名

      Geochemistry, Geophysics and Geosystems 6

      ページ: doi:10.1029/2005GC001001

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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