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2006 年度 実績報告書

スメクタイトーイライト変換反応機構の精密化

研究課題

研究課題/領域番号 16540437
研究機関千葉大学

研究代表者

井上 厚行  千葉大学, 理学部, 教授 (30150270)

キーワードスメクタイト / イライト / 混合層鉱物 / 同位体 / 熱水変質作用 / オキソ陰イオン
研究概要

本研究テーマである「スメクタイト-イライト変換反応機構の精密化」について、岩手県葛根田地熱系の探査井IT-2を使った研究は昨年までで終了し、すでに報告したようにこれまでに提唱されていたモデルより一段精度の高いモデルを提唱することができた。本年度は、このモデルの応用としてフランスの共同研究者らと進めていた小アンチル諸島グアドループ島に位置するブイランテ地熱系におけるスメクタイト-イライト反応について、XRDと化学分析に加えて、共存するカルサイトの炭素・酸素同位体を系統的に測定し、粘土鉱物の生成機構と熱水系の発達様式を明らかにした。特に、従来の粘土鉱物学的なデータに同位体データを加えることによって、さらに詳細な知見が得られることを実証したことは重要である。なお、この地域に見られるスメクタイトーイライト変換反応も基本的には、本研究で提唱したモデルで十分説明できることも明らかとなった。ブイランテ地熱系での研究成果はAmerican Mineralogistへ投稿し、現在印刷中である。
これまでの研究より、粘土鉱物の形成・変化を知るためには、初期段階における溶液からの粘土鉱物の沈殿生成機構を解明する必要があることがわかった。粘土鉱物の基本構造である珪酸イオンの挙動は難しいので、代わりに鉄鉱物を対象として、鉄鉱物の構造形成に対する共存オキソ陰イオンの影響について本年度は予察的な実験を開始した。これらの研究を進めることによって、鉱物生成のダイナミックスに関してさらに詳細な知見が得られるものと考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Significance of the depth-related transition montmorillonite-beidellite in the geothermal field of Bouillante (Guadeloupe, Lesser Antilles)2007

    • 著者名/発表者名
      D.Guisseau, P.Patrier Mas, D.Beaufort, J.P.Girard, A.Inoue, B.Sanjuan, A.Genter
    • 雑誌名

      American Mineralogist (印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] K-ray absorption fine structure spectroscopy study of arsenate adsorption on schwertmannite2007

    • 著者名/発表者名
      M.Sakamaki, H.Takahashi, T.Konishi, A.Inoue, T.Fujikawa
    • 雑誌名

      CP882, X-ray Absorption Fine structure - XAFS13

      ページ: 271-273

  • [雑誌論文] 共沈法によるシュベルトマナイトと各種陰イオン置換体の合成-Fe00H鉱物の生成における陰イオンの役割-2006

    • 著者名/発表者名
      井上厚行, 八田珠郎
    • 雑誌名

      粘土科学 45

      ページ: 250-265

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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