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2005 年度 実績報告書

カンラン石の格子歪みによるコンドライト隕石の被衝撃圧の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 16540440
研究機関九州大学

研究代表者

中牟田 義博  九州大学, 総合研究博物館, 助教授 (80128058)

研究分担者 中村 智樹  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20260721)
桑原 義博  九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (90281196)
キーワードカンラン石 / 格子歪み / 格子欠陥 / 転位密度 / ガンドルフィカメラ / 集束イオンビーム法 / 衝撃作用 / コンドライト隕石
研究概要

1.隕石試料を用いた衝撃実験によるカンラン石格子歪みに対する衝撃継続時間の効果
カンラン石単結晶を用いた衝撃実験により、カンラン石の格子歪みは加えられた衝撃圧に比例して大きくなり、また、両者の相関を表す直線の傾きは衝撃継続時間が長くなるほど急になり、実際の隕石で推定された関係に近づくことが前年度の研究で明らかになった。今回は、隕石試料を用い、衝撃継続時間を変化させた衝撃実験を行い、カンラン石格子歪みに対する衝撃継続時間の効果を検討した。その結果、カンラン石の格子歪みと加えた衝撃圧の間に比例関係が存在すること、衝撃継続時間が長くなるとその相関を表す直線の傾きは急になること等、単結晶カンラン石を用いた場合と同様の結果が得られ、カンラン石の格子歪みによる衝撃圧の定量的推定が実際の隕石に対して適用可能であることが、実験的にも確かめられた。
2.格子歪みを求めた隕石中カンラン石結晶の透過電子顕微鏡による微細組織の観察
コンドライト隕石中のカンラン石の格子歪みを、ガンドルフィカメラを用いたX回折実験で求めた後、透過電子顕微鏡を用いて微細組織の観察を行った。微細組織の観察に当たっては、ガンドルフィカメラで解析した試料が100μm程度と微小なため、微小単結晶試料から集束イオンビーム法を用いた電顕観察試料を作製する方法の検討を行い、数十μm大の微小試料について、X線回折実験と電子顕微鏡観察が一連の作業として行えるようになった。格子歪みが異なる4試料について、微細組織観察を行った結果、格子歪みが小さな試料では一方向の直線的な転移が認められ、大きな格子歪みを示す試料ではそれに加え曲線的転移が認められるようになる。転位密度を調べた結果、見かけ格子歪みと転位密度の対数との間に直線関係が認められ、X線回折線のブロードニングから求められる見かけ格子歪みは、転移などの格子欠陥を反映したものであることが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 集束イオンビーム法を用いたX線単結晶試料の加工2005

    • 著者名/発表者名
      藤昇一, 青木大空, 中牟田義博
    • 雑誌名

      九州大学超高圧電顕室研究報告 29

      ページ: 97-98

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] X線回折実験を行った衝撃隕石の微細組織観察2005

    • 著者名/発表者名
      青木大空, 藤昇一, 中牟田義博
    • 雑誌名

      九州大学超高圧電顕室研究報告 29

      ページ: 2005

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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