研究課題/領域番号 |
16540456
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
山田 一博 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (80222371)
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研究分担者 |
坂上 裕之 核融合科学研究所, 連携研究推進センター, 助手 (40250112)
酒井 康弘 東邦大学, 理学部, 助教授 (90235127)
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キーワード | 励起原子 / レーザー励起 / アルカリ原子 / 半導体レーザー / 電子捕獲 / 電子移行 |
研究概要 |
本研究課題で用いる実験装置は、アルカリ原子源、レーザー励起システム、入射イオンビーム源、計測システムの4要素から成り、昨年度までに前2つは東邦大学にて、後2つは核融合研にて個々の製作と基本的な予備実験を完了しており、今年度はこの4つを核融合研において一つの実験装置として構築(ドッキング)し、装置全体としての種々の予備実験を行った。 (1)アルカリ原子源 ・主真空容器に組み込む際、熱絶縁が良くない個所ができ、アルカリ蒸気を発生させるためのヒーターの効率が悪化し、ヒーターの寿命を著しく短くすることや動作が不安定になるという欠点が見つかった。所定の性能が得られるように、熱絶縁方法を改良した。 (2)レーザー励起システム ・半導体レーザーの心臓部であるレーザーヘッドが寿命のため出力が得られなくトラブルに見舞われたが、高価な理化学機器用でなく、安価な市販のレーザーヘッドの中で性能の高いものを選び、代用することで、本年の実験を遂行した。 ・また、制御アルゴリズムを改良することで、動作をより安定化することができた。 (3)入射イオンビーム源 ・本実験では入射イオン種としてヨウ素の多価イオンI^<10〜30+>程度を想定している。イオン源の動作確認を行い、30+を超える多価イオンまで十分生成可能であることを確認した。 (4)計測システム ・計測システムの構築を行い、システムとして大きな過誤はないことを検証した。 以上のように、いくつかのマイナートラブルもあったが、それらを克服し、本年度において装置全体の構築が完了できた。また、全体としての予備実験は予定通り完了し、一部物理実験も行い予想通りの結果を得た。来年度は本実験課題の主題となる物理実験を進める。
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