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2004 年度 実績報告書

複核キラル反応場における複合的制御を基盤とする不斉付加環化反応の革新

研究課題

研究課題/領域番号 16550031
研究機関金沢大学

研究代表者

宇梶 裕  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (80193853)

キーワード酒石酸エステル / 複核キラル反応場 / ニトロン / 不斉1,3-双極子付加環化反応 / ニトロソ化合物 / 不斉ヘテロDiels-Alder反応 / 亜鉛アセチリド / 光学活性4-イソオキサゾリン
研究概要

両鏡像体ともに入手可能な酒石酸エステル由来の複核キラル反応場においてより効率的なエナンチオ選択的な各種付加環化反応の実現を試みた。
1,ニトロンの不斉1,3-双極子付加環反応の生理活性物質合成への応用
既に両鏡像体共に入手容易な酒石酸エステルを活用し、ニトロンの触媒的不斉1,3-双極子付加環化反応を実現し、二核反応場の設計が有効であることを明らかにしてきた。しかし用いることのできるニトロンの窒素上の置換基は、フェニル基に限られていたことから、生理活性物質合成への応用には問題が残されていた。今回、窒素上の置換基としてp-メトキシフェニル基を持つニトロンの合成に成功し、触媒的不斉1,3-双極子付加環化反応によりγ-ヒドロキシオルニチンへ誘導可能な合成中間体へ誘導することに成功した。
2,ニトロソ化合物の不斉ヘテロDiels-Alder反応
従来立体制御が非常に困難であったニトロソ化合物の不斉ヘテロDiels-Alder反応の、触媒的反応への展開を目的に反応条件の検討を行なった結果、酒石酸エステルの臭化亜鉛塩を活用するキラル反応場の設計により、触媒化に成功し、対応する付加環化生成物を高エナンチオ選択的に得ることができた。
3,ニトロンとアセチレンと段階的付加環応反応
酒石酸エステルのメチル亜鉛塩を活用する複核キラル反応場設計により、ニトロンへの亜鉛アセチリドの不斉求核付加反応を行ない、対応する光学活性N-(プロパルギル)ヒドロキシルアミンを得た。また反応中間体をそのまま昇温することにより、引き続く分子内環化反応が進行し、対応する光学活性4-イソオキサゾリンが生成することを明らかにした。この反応において、添加剤を加えると光学純度が飛躍的に向上することも見出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Palladium Catalyzed Elimination Reaction of Acyclic (E)-Allylic Acetates : The Stereochemistry Elucidated by Syn-Effect.2005

    • 著者名/発表者名
      H.Takenaka
    • 雑誌名

      Chem.Lett. 34(2)

      ページ: 256-257

  • [雑誌論文] Syn-Effect in the Conversion of (E)-α,β-Unsaturated Esters into the Corresponding β,γ-Unsaturated Esters and Aldehydes into Silyl Enol Ethers.2004

    • 著者名/発表者名
      S.K.Guha
    • 雑誌名

      Bull.Chem.Soc.Jpn 77(12)

      ページ: 2147-2157

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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