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2005 年度 実績報告書

ビルディングブロックスを用いたβ,β-縮合ポルフィリンオリゴマーの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16550047
研究機関茨城工業高等専門学校

研究代表者

谷口 昭三  茨城工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (50042487)

キーワードビルディングブロックス / トリピラン / 2,3-ジメチルポルフィリン / 酸化反応 / ポルフィリン酸無水物
研究概要

「ビルディングブロックスを用いたβ,β-縮合ポルフィリンオリゴマーの構築」に関して、今年度は研究実施計画書に基づいて、昨年度に引続き2,3-ジメチルポルフィリン合成を行い、ポルフィリン酸無水物合成の検討を行った。
黒澤一樹の協力の下に、次の成果を得た。
1.昨年度と同様に2,3-ジメチルポルフィリンを'3+1'型縮合反応により得た。
2.2,3-ジメチルポルフィリンのUVスペクトル結果から、極大吸収波長は394nmであり、モル吸光係数は266,000[l・mol^<-1>・cm^<-1>]であった。
3.^1H-NMR(CDCl_3)スペクトルではNHが-4.2ppmに、CH_3が3.56、6-H,16-Hが9.41、7-H,15-Hが9.43、10-H,11-Hが9.50、meso-位である5-H,18-Hが10.08、8-H,13-Hがppmにそれぞれ観測された。このように、ポルフィリン環の2,3-位に電子供与性基が置換すると、吸収磁場に影響を及ぼすことが観測された。
4.単結晶X線構造解析により、2,3-ジメチルポルフィリンの結晶構造が明らかになった。空間群:P2_1/a(#14),Z=4,a=20.801,b=7.992,c=10.647Å,β=101.997°であり、構造は平面性を有し、結合角、原子間結合距離はポルフィリン結晶構造とほぼ一致していた。
次に2,3-dimethylporphyrinの酸化反応を昨年度に引き続いて検討した。
1.過マンガン酸カリウムを用いての酸化
2.酸性二クロム酸カリウムによる酸化反応
3.NBSを用いての酸化反応
4.硝酸による酸化反応
5.酢酸コバルト、酢酸マンガン存在下でのN-ヒドロキシフタルイミドを用いての酸化反応
上記、1-4は酸化条件が適合せず、ポルフィリン環が分解する結果となった。これに対し、酢酸還流下で5の反応を行った結果、メチル基の酸化、縮合による酸無水物が認められた。これより、ポルフィリン環が損なわれず、メチル基のみが酸化されているという結果が得られた。しかし、カラム分離を行った結果、得られた生成物はまだ極少量であり、ポルフィリンとの縮合反応の検討には至らなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 3,4-ジメチルポルフィリンの酸化反応の検討2006

    • 著者名/発表者名
      黒澤一樹
    • 雑誌名

      茨城工業高等専門学校卒業論文

      ページ: 19

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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