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2005 年度 実績報告書

メタラサイクルと後周期遷移金属錯体触媒を協調的に用いる新規合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16550088
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 保  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30163273)

研究分担者 小笠原 正道  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (70301231)
菅野 研一郎  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (20360951)
キーワードジルコニウム / 銅 / ニッケル / メタラサイクル / トランスメタル化 / 触媒 / アレン / 多環芳香族
研究概要

本研究では、ジルコニウムからニッケルへのトランスメタル化反応を中心として、これを用いた効率的かつ高選択的合成反応の開発を検討した。
化学量論量の塩化銅(I)存在下、ジルコナシクロペンタジエンに対し2当量のプロパルギルハライドを加えると、(アレニルメチル)ベンゼン誘導体が生じることをすでに報告している。一方、同一の反応条件においてジルコナシクロペンタン、およびジルコナシクロペンテンを用いると、環化による芳香族化合物の生成は起こらず、鎖状のビスアレン化合物が高収率で得られてくる。触媒量の塩化銅(I)を用いて、1当量のプロパルギルハライドを反応させると、ジルコニウム-炭素結合の一方のみを選択的にアレニルメチル化することができた。このモノアレン中間体は、炭素鎖のもう一方の端には、金属-炭素結合がのこっており、2つめのプロパルギルハライドとの反応により非対称のビスアレンを、塩化アシルとの反応によりアシル基を導入することが可能である。
プロパルギル求電子剤としては、ハライド以外にも対応するアルコールから容易に得られるプロパルギルトシラートも利用可能である。ジルコナサイクル種としては、アミン、シランなどの官能基を含む化合物であっても収率をそこなうことなく対応するアレンを生じる。
また、昨年までの研究により見出されている、ジルコナシクロペンタジエンとニッケル触媒による芳香族化合物合成法を応用して、より複雑な構造をもつ多環芳香族類を選択的に合成する手法も見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Formation of Linear Tetramers of Diarylalkynes by the Zr/Cr System2005

    • 著者名/発表者名
      高橋 保
    • 雑誌名

      J.Am.Chem.Soc. 127・34

      ページ: 11928

  • [雑誌論文] Chromium Mediated Synthesis of Polycyclic Aromatic Compounds from Halobiaryls.2005

    • 著者名/発表者名
      高橋 保
    • 雑誌名

      Org.Lett. 7・24

      ページ: 5453

  • [雑誌論文] Diallene Formation by Copper(I)- mediated Reactions of Zirconacyclopentanes with Propargyl Halides2005

    • 著者名/発表者名
      高橋 保
    • 雑誌名

      Synthesis 12

      ページ: 2055

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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