• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

タンパク質構造修復ポリマーの分子特性解析と機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 16550109
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

田中 直毅  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (60243127)

キーワードタンパク質立体構造形成 / 凝集 / 不可逆変性 / 構造修復 / 水溶性ポリマー / タンパク質生産 / 分子シャペロン / スクリーニング
研究概要

タンパク質の機能発現には三次元立体構造の形成が必須であるが、アミノ酸配列から三次元の立体構造への変換の規則は解明されておらず、取扱いを誤るとたやすく不可逆的な変性状態に至ってしまう。この不可逆変性の主因はタンパク質鎖同士の凝集であり、この現象はタンパク質の構造・物性研究において大きな障害となっている。本課題ではこの問題を解決するべく、精密であるがきわめて限定的・特異的である天然のタンパク質構造修復機能の短所を、汎用的な高分子化学的方法で補う方法論を構築することを目的とした。具体的にはリン酸基を含む側鎖を有するモノマーユニットとの共重合体ポリマーを多数用意し、その中から蛋白質が変性状態から天然構造を回復する過程を補助する機能が高いポリマーをスクリーニングした。さらに、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患の原因と考えられている蛋白質線維の形成を防ぐ機能についても調べた。これらの実験を通して、高い蛋白質構造修復機能を示すポリマーの構造上の特性を抽出したところ、ブチルメタクリレートとの共重合体に代表されるような中間的な疎水性を示す水溶性ポリマーに高い性能が認められた。この結果をもとに今後さらに高分子の分子量を微調整することで、より実用的な蛋白質構造修復能を有するポリマーを合成する。こうして得られたポリマーはタンパク質生産システムの構築に貢献するばかりでなく、機能性材料として期待されている蛋白質ナノファイバーの構造制御にも利用することが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of the polypeptide binding on the thermodynamic stability of the substrate binding domain of the DnaK chaperone2005

    • 著者名/発表者名
      Tanaka N
    • 雑誌名

      Biochim.Biophy.Acta-Proteins and Proteomics 1748

      ページ: 1-8

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi