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2005 年度 実績報告書

ペプチド修飾デンドリマーを用いた変異p53タンパク質抗体作製法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16550140
研究機関秋田大学

研究代表者

寺境 光俊  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (70251618)

研究分担者 伊藤 英晃  秋田大学, 工学資源学部, 教授 (80168369)
キーワードデンドリマー / ペプチド抗体 / 芳香族ポリアミド / 変異p53タンパク質 / 抗原抗体反応
研究概要

リシンデンドリマーを用いた多価抗原分子はエピトープと抗体の多重相互作用により、困難な抗体作製やワクチンとしての利用が検討されている。本研究では簡便に合成可能でかつ、強い疎水性と分子間相互作用をもつ芳香族ポリアミドデンドリマーの末端にペプチド鎖を導入した新しい多価抗原分子による新規抗体作製法の開発を行った。
予備試験として、分子シャペロンの一種である熱ショックタンパク質(HSP10)を結合させたHSP10修飾デンドリマーを用いて抗HSP10抗体を用いた抗原抗体反応を行ったところ、未修飾のHSP10と同様にはっきりと活性を示した。芳香族ポリアミドデンドリマーに結合させたHSP10が分子の外側に提示されており、このデンドリマー骨格がペプチド担体として有効に機能することが確認できた。
Boc基保護グリシンを4個もつデンドリマーに、変異p53タンパク質のホットスポット(R248Q)を含むペプチド鎖を結合させたペプチド修飾デンドリマーの合成を行った。アミノ酸を一つずつ結合させていく合成法から得られた最終生成物は互いに強く凝集し、特性解析が困難な生成物となった。一方、あらかじめ合成したペプチド鎖を結合させることでペプチド鎖が4本結合した生成物を主成分とするペプチド修飾デンドリマーの生成が確認できた。芳香族ポリアミドの強い疎水性、分子間相互作用にもかかわらず、ペプチド鎖の強い親水性のため生成したペプチド修飾デンドリマーは水溶性となった。GPC測定からペプチド修飾デンドリマーは水中で一部二量化していることが明らかとなった。
合成したペプチド修飾デンドリマーを多価抗原としたウサギによる抗体作製を試みたが、毒性(おそらく不純物由来)により抗体作製には至らなかった。ペプチド修飾デンドリマーの定量的毒性評価と、より強い疎水性をもつペプチド修飾デンドリマーについて継続して検討中である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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