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2004 年度 実績報告書

生物活性アミノ酸・ペプチドと受容体タンパク質との相互作用解明を目指した新戦略

研究課題

研究課題/領域番号 16550151
研究機関近畿大学

研究代表者

若宮 建昭  近畿大学, 理工学部, 教授 (10028243)

キーワードクモ毒 / 蛍光標識 / 植物シデロフォアー / 受容体タンパク質 / 神経伝達機構 / ムギネ酸 / 生物活性アミノ酸 / ペプチド
研究概要

小分子の生物活性アミノ酸やペプチドは、生体機能維持に極めて重要な化合物である。本研究では有機合成化学を基盤に、アミノ酸・ペプチドと受容体タンパク質との相互作用解明のための新規な方法論の確立を目指した。
(1)クモ毒による神経情報伝達阻害機構の解明-クモ毒ペプチド蛍光標識体の合成
クモ毒は、脳内における神経伝達機構解明の重要なツールとして期待される一方で、心臓での神経伝達機構解明にも役立ち、新しい薬の開発にもつながるものと注目されている。
(1)NPTX-594 分子中の右側末端アミノ酸リジンのα-アミノ基に蛍光標識基として4-ニトロベンゾ-2-オキサ-1,3-ジアゾール(NBD)を導入した誘導体の合成を行った。
(2)NPTX-594 分子中の左側末端の2,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(Dhpa)残基は、他の芳香族残基で置換できることから、この位置にNBDを導入した誘導体も合成した。
(2)ムギネ酸による鉄イオンの植物体内取込み機構の解明
大麦の根から単離された植物シデロフォアーの一種ムギネ酸が、いかにして土壌中の鉄イオンを大麦体内に運搬するのか、その機構の解明を目指した。
(1)ムギネ酸およびムギネ酸の基本骨格をそなえた類縁体5種のFe(III)錯体の構造を比較するため、まず、それぞれのCo(III)錯体を調製し、^1H NMRおよびCDスペクトルを測定した。次に、Fe(III)錯体のCDスペクトルを測定し、Co(III)錯体と同様の立体構造を形成しているという重要な結果を得ることが出来た。さらに、これらの鉄錯体が受容体タンパク質に認識されるためには、分子の立体化学が鍵を握ることも分った。
(2)ムギネ酸分子中のアゼチジン-2-カルボン酸残基をリジンに置換した類縁体のω-アミノ基をNBDで修飾した類縁体を合成した。この化合物を用いて、Fe(III)イオンが植物体内へ取り込まれる機構を視覚的に確認する研究へと展開したい。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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