研究課題
基盤研究(C)
本研究は、フルオロアルキル基が末端に導入された高分子化合物の自己組織化により形成される分子集合体と無機化合物との反応により、ナノレベルで構造が制御された全く新しいタイプの含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドの開発を行うものである。さらに本研究では、これら新たに開発されたフッ素系ナノマテリアルにおけるフッ素の機能と有機/無機ポリマーハイブリッドの機能が融合することにより導き出される新しい機能の創出をも目的とする。平成16年度の研究では、自己組織化したフッ素系分子集合体存在下での金イオンの還元反応さらにはフッ素系分子集合体とテトラエトキシシラン(もしくは塩化第一鉄および塩化第二鉄)との反応により、全く新しいタイプのフッ素系高分子-金ナノ粒子コンポジット、フッ素系高分子/シリカゲルポリマーナノハイブリッドさらにはフッ素系高分子/マグネタイトポリマーナノハイブリッドの合成にそれぞれ成功した。次いで、平成17年度の研究においては、前年度において合成された含フッ素有機/無機ポリマーナノハイブリッドによる汎用の有機高分子材料への表面改質、さらにはフッ素系有機/シリカゲルポリマーハイブリッドにゲスト分子としてヒビテン等の汎用の抗菌剤がカプセル化された新しいタイプの抗菌性を示すフッ素系ナノコンポジットの合成にそれぞれ成功した。このように、本研究により初めてその開発に成功した含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドは、ガラス等の無機材料以外に汎用の有機高分子材料の表面改質剤への応用を可能とさせ、さらに抗菌活性等の生理活性を示す新しいタイプのフッ素系機能性材料への展開を可能とさせた。従って、これらフッ素系有機/無機ポリマーハイブリッドは種々の分野への応用展開が大いに期待できる。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (20件)
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