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2004 年度 実績報告書

層状チタン酸塩の合成とインターカレーション電池への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16550170
研究機関徳山工業高等専門学校

研究代表者

大橋 正夫  徳山工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (80160597)

キーワードチタン酸塩 / 層状 / イオン交換 / リチウム / 二次電池 / 正極
研究概要

レピドクロサイト型構造を持つ一連の層状チタン酸塩を、リチウム二次電池の正極材料へ応用する研究を進めている。これら層状チタン酸塩は、現在リチウムイオン電池の正極として広く使われているコバルト酸リチウムと同様、インターカレーション電池の正極に用いることが可能であると考えられる。本年度は、層内のチタンサイトの一部を、マグネシウムイオンで置き換えた構造をもつCs_xTi_<2-x/2>Mg_<x/2>O_4(x=0.70)について調べた。この化合物の合成には、炭酸セシウム、アナターゼ型二酸化チタンおよび酸化マグネシウムを用いた。所定比の混合物を、800℃で20時間、2回加熱した。次いでこの化合物の層間のセシウムイオンをリチウムでイオン交換した。試料を1M LiNO_3中に分散し、60℃で3日間反応させた。リチウムイオン交換生成物のXRD図は単一相として指数付けすることができた。セシウム、リチウムおよびマグネシウムは原子吸光分析により定量した。チタンはクペロンを用いる重量法により定量した。イオン交換反応により取り込まれた層間水の量はTG-DTA測定により求めた。層間のセシウムイオンは83%が溶出し、73%がリチウムとイオン交換したことがわかった。このリチウムイオン交換生成物を真空中180℃で加熱すると、層間水は取り除かれ、層間距離が0.86nmから、0.66nmに小さくなった。この層間水を取り除いた試料をリチウム二次電池の正極として、充放電特性を調べた。初回のサイクルでは、1.5-4.2V間で、120mAh/g程度の充放電容量を示した。20サイクル後も容量は75%程度を保つことがわかった。本試料はインターカレーション電池の正極として優れた特性をもつことが明らかとなった。また、試料中の重金属はチタンのみであるため、環境調和型正極材料としても有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 層状チタン酸塩Cs_xTi_<2-x/2>Mg_<x/2>O_4(x=0.70)の合成とイオン交換2004

    • 著者名/発表者名
      大橋正夫
    • 雑誌名

      徳山工業高等専門学校研究紀要 28号

      ページ: 37-41

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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