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2006 年度 実績報告書

層状チタン酸塩の合成とインターカレーション電池への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16550170
研究機関徳山工業高等専門学校

研究代表者

大橋 正夫  徳山工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (80160597)

キーワードチタン酸塩 / ニオブ / 層状 / イオン交換 / リチウム / 二次電池 / 正極
研究概要

層状の結晶構造をもつチタン酸塩を、リチウムニ次電池の正極材料へ応用する研究を進めている。層状チタン酸塩は、現在リチウムイオン電池の正極として広く使われているコバルト酸リチウムと同様、インターカレーション電池の正極として、応用可能であると考えられる。本年度は、層内のチタンサイトの半数を、ニオブ(V)イオンで置き換えた構造をもつCsTiNbO_5について調べた。合成は、炭酸セシウム、アナターゼ型二酸化チタンおよび酸化ニオブ(V)を用いた。所定比の混合物を、800℃で20時間、2回加熱した。次いでこの化合物の層間のセシウムイオンをリチウムでイオン交換した。試料を1.OM LiNO_3中に分散し、60℃で9日間反応させた。イオン交換生成物のXRD図は単一相として指数付けすることができた。セシウムおよびリチウムは原子吸光分析により定量した。チタンおよびニオブは重量法により定量した。イオン交換反応により取り込まれた層間水の量はTG-DTA測定により求めた。層間のセシウムイオンは90%が溶出し、60%がリチウムイオンに、30%が水素イオンに交換された。イオン交換生成物を180℃で1時間加熱すると、層間水は取り除かれた。この層間水を取り除いた試料をリチウムニ次電池の正極として、充放電特性を調べた。電流密度は0.10mA/cm^2とし、1.0-4.5V間で放電後、充電を行った。放電容量はおおよそ200mAh/gであった。これは、組成式あたり1.8のリチウムイオンがインターカレーションすることに相当する。充電容量は160mAh/gであり、組成式あたり1.5のリチウムイオンがデインターカレーションすることに相当する。本研究で合成した試料は、インターカレーション電池の正極として極めて大きな充放電容量をもっことが明らかとなった。また、試料中の金属はチタンとニオブのみであるため、これまで検討してきたレピドクサイト型層状チタン酸と同様に、環境調和型正極材料としても有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 層状結晶CsTiNb0_5のイオン交換とリチウム二次電池正極への応用2006

    • 著者名/発表者名
      大橋正夫
    • 雑誌名

      徳山工業高等専門学校研究紀要 30号

      ページ: 27-31

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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