研究課題
基盤研究(C)
デンドリマー型エイズワクチンとワクチンモデルの合成を行った。β-アラニンと1,4-ブタンジアミンからそれぞれ出発する半球状および球状ポリリジンデンドリマーを作った。球状ポリリジンデンドリマー第3世代(G3)の16個の末端アミノ基にβ-アラニンを、続いて還元アミノ化反応でマルトースを結合させ、更に、コハク酸を反応させて、サクシニル-マルトース-β-アラニン-ポリリジンデンドリマーG3を合成した。この末端カルボキシル基と、エイズウイルスの抗原性の高い27アミノ酸残基から成る、環状ペプチドシーケンスを縮合させた。しかし、デンドリマーが分解し、環状ペプチドの結合したワクチンは生成しなかった。プロリンを付けた、サクシニル-マルトース-プロリン-ポリリジンデンドリマーG3にも環状ペプチドは結合しなかった。トリペプチドを付けたワクチンモデルは出来た。還元末端が外側を向いて結合しているセロビオース-ポリリジンデンドリマー第3世代(G3)を、約9段階の反応を経て合成した。MALDI-TOF-MSで調べた分子量は4190で、8個のセロビオースが結合していた。このデンドリマーとトリペプチドおよびヱイズウイルスの環状ペプチドシーケンスを、還元アミノ化反応で結合させた。デンドリマー当り前者は2個結合したが、後者は不溶性になった。さらに、半球状ラクトース-ポリリジンデンドリマーG3を合成した。ラクトース残基に含まれる反応性の高い水酸基と、サクシニル-Ala-Pro-Ala-pNAトリペプチドの末端カルボキシル基を縮合によりエステル形成させ、ワクチンモデルを作った。これにより、糖鎖-ポリリジンとペプチドシーケンスを結合させる新たな反応形式を見いだした。最後に、β-グルコシダーゼ酵素を表面に持つ組換え酵母を利用して、木材セルロースの酸加水分解物を発酵して燃料エタノールを合成することに成功した。
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Applied Biochemistry and Biotechnology April issue(In press)
Applied Biochemistry and Biotechnology(April issue) (in press)
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