研究課題
基盤研究(C)
光化学堆積(PCD)法は水溶液に光照射し化学反応を誘起、薄膜を堆積させる新しい手法である。本研究では、このPCD法にて太陽電池用半導体であるCdS、ZnS、Cd_<1-x>、Zn_x、Sを堆積し、SnSと積層して太陽電池を作製した。またSnO_2を堆積し水素ガスセンサーを作製した。さらに、紫外レーザ光を集光して金のPCDを行い、電極パターンの直接形成を試みた。光化学堆積(PCD)法は水溶液に光照射し化学反応を誘起、薄膜を堆積させる新しい手法である。本研究では、このPCD法にて太陽電池用半導体であるCdS、ZnS、Cd_<1-x>、Zn_x、Sを堆積し、SnSと積層して太陽電池を作製した。またSnO_2を堆積し水素ガスセンサーを作製した。さらに、紫外レーザ光を集光して金のPCDを行い、電極パターンの直接形成を試みた。・太陽電池用薄膜堆積硫酸亜鉛とチオ硫酸ナトリウムの水溶液に紫外線を照射することでZnSが生成する。p型半導体であるSnSの上に堆積させたZnS/SnS構造で光起電力特性を評価した。その結果、微弱だが光起電効果を観測した。同様に光化学堆積のCdSおよびCd_<1-x>Zn_xSとSnSを組み合わせた太陽電池を作製した。比較的良好な整流性と光起電特性が得られ、Cd_<1-x>Zn_xSの方が電流、電圧ともCdSよりも優れていた。得られたエネルギー変換効率は最大で0.7%だった。・SnO_2薄膜堆積硫酸スズの水溶液に紫外線を照射することでSnO_2が生成する。基板に溶液を少量滴下し光照射するドロップ法を用いて薄膜を作製し、水素ガスセンサーへの応用を目指してセンサー特性の測定を行った。その結果、室温にて0.5%水素濃度で電流値が約四桁上昇するという高い感度を示した。・金薄膜堆積塩化金酸と亜硫酸ナトリウムの水溶液に少量のエチレンジアミンを添加した溶液で金の光化学堆積が可能である。YAGレーザ四倍高調波をレンズにて集光し、基板に照射して微細パターン形成を試みた。基板をステップモータで移動させることで、100μm幅の金のラインを形成することができた。
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