• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

シリコンカーバイドのエピ膜上に形成される表面欠陥の起源の解明とその除去方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560009
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

岡田 達也  徳島大学, 工学部, 助教授 (20281165)

キーワードシリコンカーバイド / エピ成長 / 表面欠陥 / 内部欠陥 / 透過型電子顕微鏡 / 特性X線分析
研究概要

4H-SiC構造のシリコンカーバイド単結晶に(0001)面から[11-20]方向に8°オフカットを与えた基板上に,CVD法により9〜10μm厚さのSiCホモエピ膜を成長させた.エピ膜表面に形成されたモルフォロジー的な欠陥の1種である「キャロット欠陥」の起源を解明するため,エピ膜表面の様相を光学顕微鏡写真で記録してから,プラズマエッチングにより,エピ膜を0,3〜0.4μm程度残して除去した.その後,基板側から通常の平面TEM試料を作製し,キャロット欠陥の起源に相当する部分を観察した.
サブミクロンの大きさの異物粒子が,キャロット欠陥の開始部に伴っていることが観察された.この粒子の本質を探るために,TEM/EDX法により粒子部分の特性X線分析を行ったところ,Zrに対応するピークが明瞭に現れた.同じようなZrのピークは,他のエピ結晶のキャロット欠陥開始部の粒子でも繰り返し見られた.粒子部分からの制限視野回折像を解析したところ,これらの粒子はZrの酸化物であるジルコニアである可能性が高まった.このジルコニアの混入経路はまだ確定していないが,SiC単結晶を基板用のウエハに加工する際の切断ないしは研磨工程が疑われている.
これまで,表面欠陥の多くは,その形成原因が解明されておらず,今回のジルコニア粒子の関与を示す結果も非常に驚くべきものである.今後は,切断や研磨工程を見直し,ジルコニア粒子混入の可能性をつぶすことにより,SiCのエピ成長技術の向上に結びつけていく.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Defect Formation in (0001)- and (1120)-Oriented 4H-SiC Crystals Pt-Implanted at Room Temperature2004

    • 著者名/発表者名
      T.Okada, Y.Negoro, T.Kimoto, K.Okamoto, N.Kujime, N.Tanaka, H.Matsunami
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics 43

      ページ: 6884-6889

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi