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2005 年度 実績報告書

生体軟組織のin vivoひずみ計測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560061
研究機関東京大学

研究代表者

吉川 暢宏  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70230696)

キーワード材料力学 / 計算固体力学 / バイオメカニクス / X線CT / 材料試験 / 医療画像 / B-スプライン関数 / 逆問題
研究概要

代表的医療画像機器であるX線CTを用いて,生体内部のひずみ場を計測することを目的に,前年度に開発した計測方法の,さらなる高速化と安定化を図り,並列計算アルゴリズムについても検討を行った.
手法概要 変形前後の同一物体に関して,それぞれの状態で,十分小さな間隔をおいてX線CT画像を撮影し,2組の三次元画像データを構成する.未知の係数を含むB-スプライン関数基底で変位場が近似できるとして,実際に計測された画像データの画素値分布と,未定係数を仮に定めて設定した仮想変位場にしたがって変形前画素値分布を仮想的に変形させた画像データ間の誤差を最小化するとの問題設定で,変位場同定の逆問題を解く.ひずみに関しては,変位場の解析的空間微分値から算出する.
高速化・安定化の検討 非現実的な変位場を同定することがないよう,いくつかのサンプル点に対して,非圧縮の制約条件を課し,ペナルティ項として付加して修正目的関数を設定した.誤差最小化の手法として,準ニュートン法の一種であるLevenberg-Marquardt法を適用した.これらの誤差最小化手法に関する工夫により,変位場同定に要する時間が激減した.また,ペナルティ係数等の設定方法について,一般性の高い方法を考案した.
並列計算アルゴリズムの開発 さらなる高速化を目指して,並列計算の可能性を検討した.B-スプライン基底の局所性より,提示の手法は並列化計算と整合性が高いことがわかった.アルゴリズムを並列計算向けに改良したところ,8ノード並列で95%の並列化効率が達成された.
以上の検討により,実用に耐え得る,ひずみ場計測手法が開発できたものと考えられる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 三次元画像相関法による非侵襲変位場同定2006

    • 著者名/発表者名
      吉川暢宏, 葛上昌司, 桑水流 理
    • 雑誌名

      第55回理論応用力学講演会講演論文集

      ページ: 655-656

  • [雑誌論文] 三次元一括画像相関法による生体軟組織内部の変位場同定の高速化および安定化2005

    • 著者名/発表者名
      葛上昌司, 桑水流 理, 吉川暢宏
    • 雑誌名

      日本機械学会2005年度年次大会講演論文集(5) No.05-1

      ページ: 111-112

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] X線CTに基づく生体軟組織内部の変位場同定における収束安定性2005

    • 著者名/発表者名
      葛上昌司, 桑水流 理, 吉川暢宏
    • 雑誌名

      日本機械学会第18回計算力学講演会講演論文集 No.05-2

      ページ: 67-68

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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