研究概要 |
平成17年度は前年度の結果をもとに,熱衝撃試験装置の改良や試験設定条件の見直しを行った.また,前年度の実験結果については数値計算を用いた損傷過程の解析を試みた.得られた研究成果は以下のようになっている. 1.前年度の熱衝撃試験が小型板材表面への燃焼ガス吹き付けのみであったのに対し,本年度はジグ類の改良・新規製作により,管状材に対して内側あるいは外側を選択してガスを吹き付けられるようになった.これにより,従来の2次元的な熱負荷から,3次元的で実使用環境に近い負荷状態を再現できるようになった.このような改良を施した装置により管状試験片での損傷評価試験を実施し,その成果について国内学術会議で2件の発表を行った 2.前年度に実施した室温環境下での強度特性については,一部の試験を継続するとともに,試験結果についてコンピューターシミュレーションによる解析を行って材料の破壊じん性を基準とした破壊条件の推定および破壊過程について再現するための方法を検討した.また,本年度に実施した熱衝撃試験についても熱応力状態の解析を行い,その損傷蓄積のメカニズムについて検討した.これらの成果については国内学術会議で1件、国際学術会議(AMDP2005,2005.7)において1件の報告を行った.成果の一部は日本ファインセラミックス協会・平成17年度「石油代替電源用新素材の試験・評価方法の標準化に関する調査研究」成果報告書に掲載の予定である.
|